マーケティングの大家であるPhilip Kotler氏が『資本主義に希望はある 私たちが直視すべき14の課題』という書籍を出版した。Kotler氏はその序章において、なぜこの本を執筆したのか5つの理由を挙げている。 そのうちの1つは、Thomas Piketty氏の『21世紀の資本』がぶ厚すぎる、というものだ。つまり、資本主義に関する重要な問題提起であるにもかかわらず、多くの人が最後まで読めないであろうぶ厚い本を書いてどうするのだと。さすが、マーケティングの大家である。ちなみに『21世紀の資本』の日本語版は728ページある。 資本主義の問題 英国の指導者であるWinston Churchillはこう言ったという(『資本主義に希望はある』より)。 資本主義が持つ欠点は、幸福を不平等に割り当てることだ。 社会主義が持つ長所は、不幸を平等に割り当てることだ。 そして今、問題視されているのは、この
山奥まで友人が遊びに来てくれた。刺激的な話をたくさん持ち込んでいただき、頭がリフレッシュ。夏になるので、ゲストが増えそうですなぁ。BBQがはかどります。 — イケダハヤト (@IHayato) 2016年5月8日 貨幣論の話がめちゃくちゃ面白かった。もっと勉強しないと。新しい時代の地域通貨作りたい。貨幣システムのデザインとか超面白い分野だと思う。 — イケダハヤト (@IHayato) 2016年5月8日 ぼくの最近の関心は「信頼資本は貨幣よりも強烈に偏在する上に、貨幣よりも再分配が難しい」ということ。「ツイッターのフォロワー数」ひとつとっても、分布はかなり偏ってます。 from https://t.co/gqmEVo0reW pic.twitter.com/AByUEPSyfQ — イケダハヤト (@IHayato) 2016年5月8日 デジタル上の影響力はこれからますますリアルな経済に
2014年10月17日11:20 カテゴリ本 資本主義は海賊である 近代の主権国家(領土国家)は縄張り争いに勝った組織暴力だと論じたのはTillyだが、それに対して海を暴力で支配し、ドゥルーズ=ガタリのいう脱テリトリー化を行なった資本主義は、海の組織暴力である。 イギリスの繁栄の基礎を築いたのが海賊だったことは偶然ではない。それどころか、大英帝国そのものが史上最大の海賊だったといってもよい。彼らが新大陸で奴隷を使って収奪した富は、その後400年にわたる資本主義の本源的蓄積になった。マルクスがのべたように、資本主義の原初には暴力があるのだ。 マルクスが発見したのは、市場経済から資本主義は出てこないということだった。スミス的な市場経済は歴史とともに古く、それがもっとも高度に発展したのは中国だった。しかし市場経済は、成熟するにつれてレントがなくなり、均衡状態に近づく。新古典派経済学は、18世紀の
1910年生まれ、今年103歳となるノーベル経済学賞受賞者のロナルド・コース氏は、いまも現役の研究者である。肩書きはシカゴ大学ロースクール名誉教授だが、中国人の王寧アリゾナ州立大学准教授との共著で、中国社会主義の資本主義への制度変化を分析した『中国共産党と資本主義』(原題はHow China Became Capitalist)を2012年に出版した。この連載は、2013年2月に出版された邦訳の中でも、白眉である第6章「一つの資本主義から複数の資本主義へ」をまるごと公開するものだ。中国的特色をもつ資本主義の到達点と限界を独自の視点から分析する。 2008年7月18日、中国の市場転換に関するシカゴ会議の閉会のスピーチの最後にロナルド・コースは「中国の奮闘は世界の奮闘である」と宣言した。2008年12月10日付『タイム』誌は、中国の30年間にわたる市場転換と、この卓越した人間ドラマで鄧小平が演
低成長下の資本主義 / 記事一覧 金融の役割は資金を効率的に配分することである。 ところが、リーマンショック、ユーロ危機など最近のバブルの発生とその崩壊は、現行制度の下では金融が必ずしも効率的な資金配分を行わず、ノイズを増幅することを明らかにした。その反省から、バーゼルIII、ボルカー・ルールなど、金融機関のリスク管理を厳しくする規制の強化が始まろうとしている。これは正しい方向だろうが、新しい金融規制は何をもたらすのだろうか。 小幡績氏は、ユーロ危機からの経済の回復のために 「銀行がレバレッジを落とし、地味な貸し出しを目利きを行って実行するという銀行の原点に戻ったビジネスモデルにより、経済に付加価値をもたらし、自己も利益を上げる構造に変わらない限り、再浮上はない」 と説いている。この意見は非常に真っ当なものだ。 しかし、成長の中心が新興国に移り、先進国の低成長が続くという仮定の下
かのミルトン・フリードマンの孫である、パトリ・フリードマンと話し込む機会に恵まれた。 彼は2008年より、Seasteading Institute(参照)という、公海上に新しい国家を作るプロジェクトを推進している。前職は、驚くべきことにグーグルのエンジニアであった。同財団のドナーは例のピーター・シエル。リバタリアン資産家のぶっとんだ夢想を、リバタリアンの神様の子孫が叶えるという試みが平然と進められている。シエルの授業で彼が1時間ほどのゲスト講義をやった日の夜、シエルの邸宅で行われた小規模パーティーにて、長いこと話し込む機会があったのだった。 パトリ・フリードマンの発想の根幹には、国家や民主主義には競争が必要であり、革命以外の形で中から変えることは難しい、という強い信念がある。国家には多様なスタイルがあるはずだが、例えば小さい規模で国家のモデルをいくつも実験・競争させるといったことは、現実
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