「4-5世紀に日本人は韓半島(朝鮮半島)南海岸に小さな植民地を所有していた」「1640年代に韓国は中国・清王朝の属国になった」 米国の「世界史」の教科書に堂々と記載されている韓国の歴史だ。われわれは「教科書の歪曲(わいきょく)」といえばすぐさま日本を思い浮かべるが、これは日本だけの問題ではない。あらゆる大陸と文化圏で、多くの国家が韓国について誤った情報を教科書で学んでいる。本書は、韓国学中央研究院の李吉相(イ・ギルサン)教授が2003年から40カ国余りの教科書500種類以上を一つ一つ分析し、見つけ出した歪曲と誤りの事例を取り上げている。 それには首を傾げるほどにとんでもない内容が多い。イタリアの『1900年代の世界史』は、「韓国はヤミ市場を通じ材料と技術を導入しさえすれば、核爆弾を作ることができる国」と紹介している。アルゼンチンの『一般地理』では、韓国がマラリア感染地域に分類されており、パ