「下着の色は白のみ」「体操着の中に肌着を着てはいけない」。そうした理不尽な“ブラック校則”が、全国の学校に存在している。特に「下着チェック」は、いまだに増加しているという。評論家の荻上チキ氏が立ち上げた「ブラック校則をなくそう! プロジェクト」には、4カ月で200件の投稿が集まった。どのような指導が横行しているのか。なぜそうした指導がなくならないのか。荻上氏が解説する――。 またたく間に寄せられた「ブラック校則」の体験談 「ブラック校則をなくそう! プロジェクト」では、具体的な事例を収集するため、投稿フォームを設置した。フォームには、設置4カ月ほどで、200件ほどの投稿が集まった。内容には、具体的な地域名や学校名、投稿者の本名や連絡先が含まれている。 フォームに積極的に投稿するということから、理不尽さをより強く感じているという方からの訴えという形になる。そのため、代表的な声とは必ずしも言え
バジパイ元インド首相死去=98年に核実験強行 2018年08月16日23時11分 インドのアタル・ビハーリー・バジパイ元首相=1998年5月、ニューデリー(AFP時事) 【ニューデリー時事】インドのアタル・ビハリ・バジパイ元首相が16日、ニューデリーの病院で死去した。病院が発表した。93歳だった。肝臓や尿管の感染症などのため、6月中旬から入院していた。 〔写真特集〕追悼2018~津川雅彦さん、ジョエル・ロブションさん、浅利慶太さん~ 1924年、中部マディヤプラデシュ州生まれ。学生時代に英国支配への抵抗運動に参加したことを機に政界入りし、57年下院議員に初当選。77年に外相。80年にヒンズー至上主義を掲げる現与党インド人民党(BJP)を創設した。 96年下院選でBJPが第1党となり首相に就任し、組閣に当たったが、過半数議席に達していない中で他の少数政党との連立に失敗して約2週間で辞任。98
南米ベネズエラのアレアサ外相は15日、河野太郎外相が内政に干渉する発言をしたとして、岡田憲治駐ベネズエラ大使を外務省に呼んで抗議文を手渡した。国営テレビで明らかにした。 中南米歴訪中の河野外相は14日、ペルーでポポリシオ外相と会談後、共同記者発表で「(ベネズエラが)広範な国民参加を経た民主主義を回復することを引き続き求めることで一致した」などと述べた。 アレアサ氏は発言が「敵対的で国際法違反だ」と指摘。「訂正されない場合はマドゥロ大統領が相応の方策を取る」と警告した。(共同)
中国仏教協会は15日に開いた理事会で、同協会トップの学誠会長の辞任を了承したと公式サイトで発表した。辞任の理由は明らかにされていないが、学氏が複数の尼僧に性的な行為を強要していた実態などを詳細に書き込んだ告発文がインターネット上に流出。学氏の去就が注目されていた。 中国には仏教徒が1億人以上いるとみられており、同協会は中国唯一の仏教の全国組織だ。そのトップだった学誠氏は、習近平(シーチンピン)国家主席が長年勤務した福建省出身で同省仏教協会会長なども歴任。習氏に近い関係とする見方もある。今年3月には、国政助言機関である全国政治協商会議の民族・宗教委員会の副主任に任命されたばかりだった。 2人の僧侶の署名がある告発文によると、学誠氏はSNSで尼僧とみだらな内容のメッセージを交わして尼僧を誘惑したり、修行の一種として性的な行為を強要したりしていたとされる。国家宗教事務局は2日、一連の告発を「極め
東京急行電鉄は16日、田園都市線の南町田駅(東京都町田市)の名称を平成31(2019)年度中に「南町田グランベリーパーク」に変更すると発表した。新たな駅名に移行する際にダイヤ変更も実施し、これまで土休日のみ停車していた急行列車を平日も停車するようにし、利便性を向上させる。 駅名変更前にエスカレーターやホームドアを設置するほか、南北自由通路や改札の新設など、大規模改修を実施する。駅名変更と平日の急行停車の開始の時期の詳細は未定。 東急電鉄は29年2月、南町田駅前の商業施設「グランベリーモール」を閉館。現在は町田市と連携し、同施設跡地と隣接する鶴間公園を中心に、駅などを含めた敷地面積約22・2ヘクタールを一体的に再整備する「南町田拠点創出まちづくりプロジェクト」に取り組んでいる。31年秋に完成予定で、まちの名称を「南町田グランベリーパーク」とすることが決まっていた。駅名も同一とすることで、認知
なぜ人は、大勢の仲間がいると、過激な言動ができてしまうのだろう。いじめ、ヘイトスピーチ、ネット上の私刑……。戦時中は、隣人同士でお互いの言動を監視し合っていた。不寛容な空気が、今の日本にも漂っていないか。その正体に少しでも近づきたいと思い、ある大学の体験学習に参加してみた。 「ハイル、タノ(田野万歳)!」、タッタッ。「ハイル、タノ!」、タッ、タッ……。学生たちと一緒に、かつてのナチスドイツ式の敬礼をしながら、笛の音に合わせて教室の床を踏みならす。「共同体の力」を体感するための行進だという。 6月、甲南大学(神戸市)で2週にわたって行われた「ファシズムの体験学習」。田野大輔教授(歴史社会学)の特別授業だ。文学部の1、2年生を中心に約250人が受けた。受講の拒否や、授業途中での離脱も認められている。 初日は、ファシズムの成り立ちを学ぶ。ただ、学生は発言する際はいつも敬礼をしなければならない。最
徳島市の阿波踊り(12~15日)の人出は前年比15万人減の約108万人で、記録が残る1974年以降最も少ないことがわかった。実行委員会が公表した。実行委は、伝統の「総踊り」の中止や、実行委と踊り手の団体との対立でイメージが悪くなったことなどが影響したとみている。 実行委によると、各日の人出は12日33万人▽13日30万人▽14日27万人▽15日18万人で計約108万人。雨天中止がなかった年で、最も人出が少なかった2014年(約114万人)を下回った。人出は演舞場のチケットの売れ行きや駐車場の混み具合などから実行委が判断しているという。 4カ所の有料演舞場などのチケットの前売り券の販売率は9日時点で53%で、期間中も空席が目立った。 実行委員長の遠藤彰良・徳島…
販売中止となった福島第一原発のクリアファイル(東電提供) 東京電力は、福島第一原発の視察者向けに今月から販売を始めたクリアファイルについて、取り扱いを中止した。販売期間はわずか1週間。「避難者がいるのに」などと批判の声が数多く上がったことを受けた判断という。 クリアファイルは、1~4号機の外観などを写したカラー写真があしらわれ、A4サイズ、3枚セットで300円(税込み)で販売されていた。 原発構内のコンビニ2店舗で1日から販売を始めたところ、電話やツイッターで反響があり、「避難している人がいるのに、記念品販売とはおかしい」などといった批判が多くあった。東電は8日から販売を中止した。 昨年度、原発構内を視察した人は約1万2000人に上った。東電によると、これらの視察者らから「記念グッズがほしい」と要望が寄せられていたことを受けて、今回のクリアファイルの企画販売につながったという。 販売期間の
日経の記事利用サービスについて 企業での記事共有や会議資料への転載・複製、注文印刷などをご希望の方は、リンク先をご覧ください。 詳しくはこちら 独ベルリンに構える事務所で本誌の取材に応じたザーラ・ワーゲンクネヒト氏は、落ち着かない様子で語る。「我々は、ドイツに移住さえすれば誰でも社会福祉を受ける権利を要求できると考えるのか、それとも労働力の移動のほうがより大きな問題であると認識するのか」。社会主義政党「左派党」の顔として共同議員団長も務める彼女は、同党の今後の方向性について憂慮する。 「流行に敏感な都市部の有権者に注力し、アイデンティティーや生き方に関する議論に徹すれば、社会で最も貧しい人々をないがしろにしてしまう。彼らは、もはや自分たちの声はきちんと代弁されていないと思っている」。こうした懸念から彼女が8月4日に始動させたのが、「立ち上がれ(アウフシュテーエン)」という新たな無党派の運動
自民党の石破茂元幹事長(61)が10日、9月の党総裁選への立候補を正式に表明した。安倍晋三首相(総裁、63)との対決姿勢を鮮明にした石破氏だが、党所属国会議員の支持は広がりを欠いている。そんな劣勢の石破氏には、意外な「応援団」がいる。国民民主党の議員を中心とした民主党出身者がエールを送っているのだ。首相への批判的な言動が賛同を集めているとみられ、熱烈な「石破ファン」も多い。 「自民党が『不自由民主党』になっている。石破先生が活発な議論を展開してもらえれば、日本の政界が活性化するきっかけにもなるのではないか」 国民民主党の玉木雄一郎共同代表(49)は7月24日の記者会見でこう述べ、石破氏への待望論を唱えた。同党の大塚耕平共同代表(58)も7月26日の記者会見で「安倍政権が民主主義を劣化させている。石破氏には頑張っていただきたい」と支持を表明した。他党のトップ争いに口を出すのはいかがなものかと
9月30日投開票の沖縄知事選で、翁長雄志(おなが・たけし)知事の後継候補として名前が挙がる那覇市の城間幹子市長(67)は15日夜、那覇市内で開かれた集会で「私は(那覇市長)2期目を目指す。那覇市を守る。いろいろな声があるが、ここで宣言する」と述べ、知事選には出馬せず10月21日投開票の那覇市長選で再選を目指す考えを表明した。 集会終了後、城間氏は記者団に「後援会、家族とも相談した結果、1期目でやり残したこともあるし、年齢からいっても那覇市長2期目を目指して精いっぱいがんばるほうがいい」と語った。知事選出馬を打診された場合の対応も「覆ることはない」と強調した。 城間氏は那覇市長を務めた翁長知事の後継候補として、平成26年の那覇市長選で、共産党や社民党、労組などでつくる「オール沖縄」の支援を受けて初当選した。翁長知事が8日に死去したことを受け、オール沖縄関係者の間で後継候補の1人として名前が挙
「現代のハリマオかレインボーマンか月光仮面か」などの声がネットで相次いでいるのが、ロック歌手で俳優の吉川晃司(52)。先月の集中豪雨と洪水に続き、記録的な猛暑で苦しむ西日本各地の被災地に足を運び、ボランティア活動に励んでいたことが分かり、話題なのだ。 きっかけは上下黒ずくめにマスク、白いタオルを頭と首に巻いたいでたちの吉川がボランティアの輪に加わっている画像が「目撃情報」としてツイートされたこと。本人は、ボランティアについて公表もしていなければコメントもしていない。ただ、先月、都内でのドラマの完成披露試写会では舞台上からこんな挨拶をしている。 「このたびの水害で亡くなられた方のご冥福をお祈りします。今なお不自由な生活を余儀なくされている方々が、一刻も早く元の生活を取り戻されるよう願っています」 広島は吉川の出身地でもあり、放ってはおけなかったのかも知れない。当地では、被災地をいくつも回り、
(CNN) 米カリフォルニア州ロサンゼルス郡交通局と米運輸保安庁(TSA)は14日、乗客の身体をチェックする保安検査用のボディスキャナーを、ロサンゼルスの地下鉄に全米で初めて導入すると発表した。 スキャナーはエスカレーターの下に設置され、前を通りかかった乗客の身体をスキャンして、武器や爆弾などを隠し持っていないかどうか検査する。乗客が立ち止まって検査を受ける必要はない。 TSAはロサンゼルス地下鉄と組んで、保安検査用のポータブル装置の実験を行っていた。その狙いについて同郡は、「我が国の公共交通インフラに対する脅威の増大に対応する」と説明している。 スキャナーでは金属や非金属の物体を検知でき、乗客が武器などを隠し持っていた場合、その部分が黒く見えたり、違う色が重なって見えたりする。 装置から放射線が放出されることはなく、画面に乗客の身体構造が表示されることもない。この技術については過去1年に
小田急電鉄は構想から半世紀、着工から30年の歳月をかけた複々線化が完成、所要時間短縮など快適な輸送サービスを実現するダイヤ改正を2018年3月に実施した。このダイヤ改正で新鋭ロマンスカーGSE車が運転開始したほか、同社にとって60年来の悲願であった新宿―小田原間59分運転が実現するなど、2018年の小田急は話題に事欠かない。小田急電鉄運転車両部の田島寛之部長に、最近の話題を中心に話を聞いた。 複々線化完成に伴うダイヤ改正後の状況 ――ダイヤ改正後のピーク時の混雑率はいかがですか。 当社は通勤時間帯の混雑率が192%(2016年度実績)と高く、お客様から「遅れる、遅い、混んでいる」とお叱りをいただいていました。複々線完成に伴うダイヤ改正で、何とか快適通勤をご提供したい思いがあり、朝のピーク時の運転本数を27本から36本に増発したのです。まだ正式なデータは出ていませんが、われわれ担当部門が見る
2年前から、ネパールで森林再生プロジェクトを行っている。国土の大半は山岳地帯。平地が少ないため、人々は山を切り開き「段々畑の山」へと姿を変えた。2015年にネパール大地震が発生し、二次災害も多発。大規模な土砂災害だ。特に森林伐採がされた辺りは被害が大きかった。地球温暖化対策もあるが、ネパール山間部で森づくりを始めた最大のテーマは「災害対策」のためだ。 しかし、足元の日本では、至る所で自然エネルギーという名の下に全国各地の山々が削られ、ソーラー発電施設が設置されていく。先日、長野県茅野市のPR大使に就任したが、その時に聞かされたのは美しい八ケ岳の近くに計画中の大規模メガソーラーだった。何と東京ドーム約40個分という山林にソーラーパネル31万枚の設置という事業が計画されていたのだ。この事業が計画されているのは諏訪市の霧ケ峰だが、その下流域にある湧水池は、茅野市の水源の一部である。 この水源は、
地域が豊かにならないと、観光地としては長続きしない。観光と住民生活の調和も不可欠である。問題が深刻になる前に総合的な対策を打つべきだ。 県文化観光スポーツ部が実施した、沖縄観光に関する県民意識調査の結果がまとまった。
9月30日の沖縄知事選は辺野古阻止にとって決定的に重要な選挙になる。 だからこそ自民党は早々と候補者を決定し、勝利の方程式に向かって突き進んでいる。 そのひとつが土砂投入の延期だ。 選挙までは辺野古工事をストップし、反対デモに肩透かしを食らわせる。 そして佐喜真淳候補は徹底的に辺野古への言及を避けて、負担軽減とその為の普天間返還ばかりを叫ぶだろう。 それに加えて交付金をばらまく。 それにくらべオール沖縄の動きの鈍さはどうか。 一向に翁長知事の後継者が決まりそうにない。 なぜか。 それはオール沖縄の限界が翁長知事なき後にますます深刻になっているからに違いない。 もと自民党議員であり、最後まで日米安保は容認した翁長知事が、沖縄のアイデンティティを叫んだからオール沖縄がうまくいったのだ。 ところがいまのオール沖縄はどんどん左傾化している。 これでは候補者選びは難航する。 そして、たとえ急いで決め
「過去に人が事件や事故で亡くなった賃貸物件、通称『事故物件』は安く住むことができる」 という噂を聞いたことがある人は多いだろう。ただ実際に不動産屋で 「事故物件に住みたいんですけど!」 と聞いたことがある人は少ないのではないだろうか。 新宿で事故物件を借りたい 今回は、事故物件に5軒連続で渡り住んでいる、松竹芸能所属の「事故物件住みます芸人」松原タニシさんと一緒に、実際に事故物件を借りに出かけてみた。 松原さんが登場した『「事故物件住みます芸人」が見た壮絶な現場』(2018年2月12日配信)は、多方面から大きな反響を得た。そして6月に出版した自身の事故物件経験をつづった単行本『事故物件怪談 恐い間取り』は、1カ月あまりで11版を重ねる大ヒット作品になっている。世の中の事故物件に対する注目の高さがうかがい知れる。 前回のルポを参照してもらいたいが、松原さんはこれまでに5軒のさまざな事故物件に
戦時中、大網白里市で日立航空機千葉製作所の地下・半地下工場の建設工事がひそかに進み、多くの朝鮮人労働者が強制労働させられていた。元教員の黒須俊夫さん(89)は工場の実態を調べ、一九九九年から写真や証言パネルで紹介する資料展を毎年開催してきた。今では長男の俊隆さん(51)が父親の思いを引き継ぎ、今回で二十回目を迎えた。 (黒籔香織) 黒須さんの調査によると、千葉市の現在のJFEスチール東日本製鉄所千葉地区付近に日立航空機千葉製作所があった。空襲の被害を受けるのを避けるため、一九四四年秋から大網白里市の旧大網町宮谷(みやざく)地区や周辺で地下・半地下工場の建設計画が進められた。零式艦上戦闘機(ゼロ戦)の練習機やエンジンの部品を製造する目的だった。
鉄道建設・運輸施設整備支援機構は、北海道新幹線の青函トンネル内での速度を引き上げる試験走行を9月2日から実施する。トンネル内は貨物列車とすれ違うため安全への配慮などから現在は時速140キロに制限されているが、試験では160~210キロで走る。160キロで走行できれば東京―新函館北斗間は3時間台に短縮される。試験走行は9月2~1
国全体の時間を夏の間だけ早める「サマータイム」導入に向けた検討が自民党内で進む。2020年夏に開催される東京五輪・パラリンピックの猛暑対策との位置づけだが、働き方改革や個人消費喚起への期待もある。過大な期待は禁物だ。 働き方やライフスタイルを見直す契機とするならば、国民生活への影響が大きいサマータイムをあえて導入しなくとも、夏に限らず労働時間を柔軟に見直すことで効率化を進める企業独自の取り組みを後押しすることで十分対応可能なはずだ。 外が明るい時間に仕事が終われば、家族らと過ごす時間が増え、個人消費の活性化につながるとの見方もあるが、果たしてそうだろうか。第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミストの試算によると、サマータイム導入による消費押し上げ効果は約7532億円に相当する。 一方、中部圏社会経済研究所の島澤諭研究部長が総務省の家計調査を基に夏と冬の家計消費額を比べたところ、消費額、消
沖縄県宜野湾市の佐喜真淳市長は14日、同市役所で記者団に、9月30日投開票の知事選に出馬すると正式表明した。8日に死去した翁長雄志氏の約4年間の県政運営は「国と争いが絶えずひずみや分断が生まれた」と指摘。「対立から協調へ。未来志向で沖縄のあるべき姿を見据えていく」と語った。佐喜真氏は自民党から出馬要請を受けていた。知事選は政府が進める米軍普天間基地(同市)の名護市
かつて道路沿いにたくさんあった「ドライブイン」。時代の役割を終え、閉店が相次いでいるが、その様子を丹念に記録しているライターがいる。「いま記録しなければ歴史から消えてしまう」。その使命感が彼を突き動かし、自費出版の冊子「月刊ドライブイン」を刊行している。今回は、今年4月30日に閉店を迎えた山口県岩国市「ドライブイン峠」のケースをご紹介しよう――。 国道2号線が舗装されていなかった頃 そのお店は名前通りの場所に立っていた。錦帯橋で有名な山口県岩国市を出て西に走ってゆくと、次第に建物が消え、山へと続く上り坂になる。廿木峠にさしかかったところで、突如として一軒の建物が姿をあらわす。「ドライブイン峠」だ。最寄り駅からだと山道を30分歩かなければならず、クルマで移動しなければお店の存在に気づくこともなかったかもしれない。 ドライブインというのは、ドライバーが立ち寄って休憩するためのレストランや土産物
【東京】内閣府は15日、2017年度に行った沖縄本島での鉄軌道など新たな公共交通システムの導入に関する調査報告書を公表した。糸満-名護間については、鉄軌道とトラムトレイン(高規格の路面電車)ともに開業後40年間の累積損益収支は赤字となり、依然として事業採算性に課題が残った。
自民党は15日、沖縄県知事選(9月13日告示―30日投開票)に向けた新たな沖縄振興策の検討を始めた。岸田文雄政調会長が同日、二階
平成最後の8月15日である。 終戦の翌日、われわれの先輩は、本紙1面に「英霊に詫(わ)びる」と題する社説を書いた。 「私達(たち)もよく闘ってきました」で始まる記事は、「敵の空爆は日に夜につぎ、家を焼かれ財を失い、血肉親身の数々を亡くして」もなお頑として闘い抜き、「かくなる上は祖国とともに一億国民すでに玉砕の覚悟を決めていた」と記している(昭和20年8月17日付)。 73年前の夏、日本は国家滅亡の瀬戸際まで追い込まれていた。 8月6日、広島に原爆が投下され、9日には長崎が灰燼(かいじん)に帰し、日ソ中立条約を破ってソ連軍が突如として満州に侵攻した。 ≪全長10キロの大本営地下壕≫ 軍部は本土決戦を主張し、準備を着々と進めていた。 サイパン島陥落を受け、19年11月から突貫工事で長野県松代の山中を碁盤の目のようにくりぬき、総延長10キロに及ぶ地下壕(ごう)を極秘裏に造っていた。 戦争を指導す
県内の旧民進党系議員が結集する任意団体「みやぎ民主連合」の設立集会が11日、仙台市内で開かれた。旧民進党は昨年の衆院選を前に国民民主、立憲民主、無所属の3つに分裂。地方議員の中では「もともと分裂を望んでいたのではない」などの声もあがっており、同連合では地方議会で連携・協力や、統一地方選などの活動基盤強化を図る。来年夏の参院選など国政選挙での連携も視野に入れるという。 同連合は、昨年9月時点で旧民進党の党籍を持つ県内の国会議員、県議、市町村議員ら21人に参加を呼びかけ、同日までに20人が参加した。代表には立民県連代表の岡本章子衆院議員が就任、国民県連代表の桜井充参院議員と、無所属で活動する安住淳衆院議員の両氏が顧問となった。 設立後の会見で、岡本代表は「まず、ばらばらになっていた地方議員の足場を固める」とした上で、「安倍一強政治に対峙(たいじ)する立場で協力する」と説明。安住顧問は国政選での
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岐阜県の旧黒川村など(現・白川町)から戦時中に旧満州(中国東北部)へ入植した満蒙開拓団の女性たちが、敗戦直後に団幹部の指示で旧ソ連兵に「性接待」をさせられたと告白し、衝撃を与えている。長く伏せられてきたが、「なかったことにできない」と公の場で語るようになった。過酷な歴史の語り継ぎを支えるのは、女性の妹や息子たちだ。 「『(夫が)兵隊に行かれた奥さんたちには、頼めん。あんたら娘が犠牲になってくれ』と言われた」 今月10日、岐阜市民会館であった証言集会。元黒川開拓団員で、終戦当時20歳だった佐藤ハルエさん(93)=岐阜県郡上市=が話し始めると、空気はピンと張り詰めた。 「白川町誌」などによると、黒川開拓団は1941年以降、600余人が吉林省陶頼昭に入植した。敗戦後、旧日本軍に置き去りにされ、現地住民らによる襲撃や略奪を受け、隣の開拓団は集団自決した。 当事者の証言によると、黒川開拓団は幹部が近
日本でのサマータイム導入話は、何度消えてもしつこくぶり返す、もはや夏の怪談話という感じだ。 従来、サマータイムを正当化する利点は、省エネをはじめとして全てあやふやだった。「エネルギー消費の中心が空調の近代では、サマータイムは省エネにはならず増エネ」というのが実測値に基づく結論。「終業後の消費喚起」も、ビアホールや花火大会など日没後の消費が大きい日本ではプラスマイナスゼロ。むしろ今年の酷暑を考えると「終業後にテニス」といった需要は非現実的だろう。 そこで推進派、今度は2020年東京オリンピック・パラリンピックの酷暑対策を持ち出してきた。競技時間--特にマラソンの開始時間を大幅に繰り上げるべきだというのは大賛成。しかし単純に「マラソンは朝5時スタート」とすればいいだけで、それはダメだという納得できる理由を聞いたことは一度もない。 交通機関の臨時ダイヤとか観客向けのホテルの早めの朝食とか、関連す
台鉄では伸びゆく需要に応えるため、1990年代に韓国大宇製(当時)のEMU500型通勤電車344両、また韓国現代精工製(当時)のE1000型特急型車両(プッシュプル方式、動力車は南アフリカ製)445両を相次いで導入している。しかしその後、経年劣化による故障が頻発したうえ、製造元が合併されたなどの理由もあり、補修部品供給などのアフターサービスが適切に実施されなかった。そのため、台鉄における韓国メーカーへの信頼は失墜し、車両等の調達に関して、韓国企業は事実上の“出入り禁止”の状態が続いていたと言われている。 しかしながら、公平・公正が原則の国際入札で、このように韓国企業をいつまでも外しておくわけにもいかず、2014年には構内入れ換え用機関車を韓国から導入している。当時、台鉄の担当者が「旅客用ではない機関車のため、お客様には迷惑をかけない」という趣旨の声明を出したことも記憶に新しい。 日本と共通
特攻隊員の伯父は死を前に何を思ったのか――。神戸市東灘区の前田優子さん(61)は、旧制神戸一中(兵庫、現神戸高)の野球部エースで伯父の島澄夫(すみお)さんの追悼をある縁から受け継いだ。知れば知るほどに、若くして伯父を死へ追いやった戦争への怒りがこみあげてくるという。 前田さんは今年3月、自宅を整理中に書類が詰まった段ボール箱から祖母の島貞子(ていこ)さん(1983年死去)の日記を見つけた。 原稿用紙などに書かれたその日記の1枚に、貞子さんの次男で、前田さんの伯父にあたる澄夫さんが特攻隊で出撃したと知らされた日のものがあった。 沖縄戦のさなかの45年4月9日付。「遂(つい)に恐れていた日は来た」。新聞が報じた出撃者に澄夫さんの名があったと町内会長が知らせに来て、「一瞬目の前が真っ暗に」なり、「終日こみ上げる悲涙をおさえられず」と書かれていた。 のちに本当の出撃は16日と判明。記事は出撃拠点の
麻生太郎財務相は15日の閣議後会見で、昭和23年に導入された夏の時間を繰り上げるサマータイム(夏時間)が4年間で終わった理由について、「(終わったのは)朝日新聞の責任だぞ」とまくし立てる場面があった。 朝日新聞の記者が、政府・与党が平成32(2020)年の東京五輪・パラリンピックの酷暑対策として、サマータイムの導入を検討していることについて質問。すると麻生氏は「確か俺の記憶だけど、違ってたらごめん」と付け加えた上で、「(当時の朝日新聞はサマータイム導入を)あおって書いたんだ。だけど良くないから止めた方がよいって(報道した)」と朝日記者に対して恨み節を炸裂(さくれつ)させた。 さらに「(止めるべきと)書いた最大の理由は、新聞記者が明るい最中だと夜に飲みに行きにくいから。それが事実だろ?」などと問い詰め記者を狼狽(ろうばい)させていた。 また、政府・与党が東京五輪・パラリンピック期間中のサマー
1944年10月。三重県・明野教導飛行師団にて。ラッキーセブン隊の一員で、陸軍初の特攻隊「丹心隊」の一員に選ばれた佐々田眞三郎少尉(左)と談笑する大貫少尉この記事の写真をすべて見る 河北省石家荘にて。前から4列目右から6人目が大貫見習士官。ここに並ぶ第28教育飛行隊隊員の、およそ7割が戦没した 太平洋戦争末期に、特攻帰還者を幽閉する「振武寮」という施設があった。そこでは上官が帰還兵を殴打し、怒声を浴びせ、再び生きて戻ることは許されない、と思わせる精神教育が行われた。2009年に出版された『特攻隊振武寮 帰還兵は地獄を見た』は、元特攻隊員が知られざる内幕を明かした、驚愕のノンフィクションだ。 【およそ7割が戦没した第28教育飛行隊隊員…】 鴻上尚史さんのベストセラー『不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか』は、実はこの『特攻隊振武寮』からヒントを得て書かれたのだという。鴻上さんが本書から
麻生太郎財務相は15日の閣議後会見で、昭和23年に導入された夏の時間を繰り上げるサマータイム(夏時間)が4年間で終わった理由について、「(終わったのは)朝日新聞の責任だぞ」とまくし立てる場面があった。 朝日新聞の記者が、政府・与党が平成32(2020)年の東京五輪・パラリンピックの酷暑対策として、サマータイムの導入を検討していることについて質問。すると麻生氏は「確か俺の記憶だけど、違ってたらごめん」と付け加えた上で、「(当時の朝日新聞はサマータイム導入を)あおって書いたんだ。だけど良くないから止めた方がよいって(報道した)」と朝日記者に対して恨み節を炸裂(さくれつ)させた。 さらに「(止めるべきと)書いた最大の理由は、新聞記者が明るい最中だと夜に飲みに行きにくいから。それが事実だろ?」などと問い詰め記者を狼狽(ろうばい)させていた。 また、政府・与党が東京五輪・パラリンピック期間中のサマー
安倍晋三首相(63)=自民党総裁=は12日の山口県下関市での講演で、自身の政治姿勢について「国家、国民のために何をなすべきか。その大義の下で行政を公平につかさどる。これは首相として当たり前の責務だ」と訴えた。9月の党総裁選に立候補する石破茂元幹事長(61)が森友・加計学園問題などを念頭に「正直・公正な政治」を訴える構えで、首相もこれを意識した形だ。首相の政権運営や体質を巡っても前哨戦が始まっている。 首相は講演で、森友問題で妻昭恵氏の、加計問題で親友の加計孝太郎・加計学園理事長の関わりが問題視されたことについて「国民の目線に立てば、私の妻や長年の友人が関わっていたのであれば疑念の目が向けられることは当然で、意識が必ずしも十分ではなかった」とこれまで同様に反省を強調。「慎重の上にも慎重に政権運営に当たらなければならない」とも語った。
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