1989年、北京の天安門広場で民主化運動を続けた学生らが軍に鎮圧されて4日で30年になる。政府発表の319人よりはるかに多い犠牲者を出したといわれる事件は、中国の人々に深い傷を刻み、世界を震撼(しんかん)させた。しかし、その後の経済発展を経て、民主化の訴えの拠点だった大学から当時の熱気は消え、若者たちの意識も様変わりした。中国は民主化に背を向けたまま、歩み続けるのか。 北京の大学には今、重苦しい雰囲気が漂う。清華大学では3日、普段は自由に出入りできる正門に多くの警備員が立ち、厳しい身分証チェックをしていた。 同大学では3月、天安門事件関係者の名誉回復を求めたり、習近平(シーチンピン)指導部による憲法改正を批判したりした法学院の許章潤教授(56)が停職処分を受けた。 許氏の主張は数年前までなら、決して過激とはいえないものだったが、許氏を取り巻く学内の空気はよそよそしい。 処分を受けた後、学内
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