発想力やある分野における能力について他の人が足元にも及ばないような才能を持つ人が、時間を守るとか、字をそこそこ綺麗に書くとか、人のことを怒らせないとか、そういった誰でもできるようなことがまるでできない、ということは結構よくあることで、こういうケースは要するに、Lv.10 の人は Lv.5 の呪文は唱えられそうなものなのに、Lv.30 なのに Lv.3 の呪文が唱えられないことがある、ということなのである。 また一方で、能力もあり物腰も柔らかく人の発言にもよく耳を傾け、際立つ能力を持ちながら一個人としても周囲の尊敬を集める人が、何らかの理由でその場所を去り、活気を失うのではないかと心配された残された人々が、残された自分たちが、という使命感以上に、はっきりと自分より上に位置する人がいなくなったことによる開放感から、今まで目指すことをしていなかったレベルにまで踏み込み始めて、聖人のように見えたあ