パナソニックが、三洋電機を買収する方針を正式に発表し、今後三洋のデューディリジェンスに入る様だ。ただ、GSやSMBCなどの大株主との間の株式買取協議はこれからの様である。 バイアウトの常識からすると、奇妙なプロセスである。株主が分散した普通の上場企業の様だ。株主が分散していれば、当事者同士である程度話をまとめた後、株主総会で決、というプロセスになるが、三洋電機の議決権のスーパーマジョリティは金融3社が握っている。こういう支配株主がいる場合は、当事者同士で握っても意味がないので、株主と買い手との交渉になる。よって、支配株主がいる会社のM&Aは、買い手と支配株主が、拘束力が無い緩いベースでも価格を握ってから普通プロセスが進むことになる。それなのに、今回は当事者同士が握って、支配株主を押し切ろうという風にすら見える。パナソニックが余りM&Aをやらない会社だからといって、常識を知らない、という事も