津波で海水に浸かった公文書などを乾燥させて、泥を一つ一つ刷毛で落としていく作業が続く=岩手県釜石市の旧釜石第一中学校で2011年5月13日、三浦博之撮影 津波で海水につかった岩手県釜石市の公文書を元通りにしようと、同市の旧釜石第一中学校の空き教室で、文書についた泥をはけで取り除くなどの作業が行われている。 釜石市役所は地下1階の書庫に保管されていた段ボール1000箱分の文書が水没。歴史資料の保存活動をしている「人間文化研究機構国文学研究資料館」の職員らが地道な復元作業を続けている。06年7月の豪雨で水没した公文書を復元させた経験を持つ熊本県天草市も、職員2人を派遣。天草市の本多康二・本渡歴史民俗資料館管理係長(51)は「公文書は市民の権利を守り、文化を作り上げる基となる財産。何とか救いたい」と話した。【三浦博之】