本土最南端の佐多岬(南大隅町)にある北緯31度線を示すモニュメントが、約半世紀前から実際の緯度よりも約200メートル北に設置されていたことがわかった。「北緯31度線のまち」をアピールしてきた南大隅町は、撤去と正しい緯度上への新設を検討しており、「佐多岬の観光開発の中で、新たに観光スポットとして整備したい」としている。(長野浩一) 町によると、モニュメントは50年ほど前、佐多岬の突端に向かう有料自動車道(当時)を所有していた鹿児島市の会社が車道の脇に設置し、後に改修されたという。高さ約5メートルの木製で、「SATA 31LINE」の文字と、北緯31度線上にあるカイロや上海など世界の都市名が記されている。 町は佐多岬の再開発を柱とした観光振興を計画しており、昨年10月、同社所有の車道約2・1キロを5億2560万円で購入し、同月30日から町道として無料化。昨年11月、再整備の一環としてモニュメン