東京電力福島第1原発の溶融核燃料取り出し作業に向け、試作したカメラの真空管センサー=磐田市の浜松ホトニクス豊岡製作所 浜松ホトニクスは東京電力福島第1原発の溶け落ちた核燃料(デブリ)取り出しに必要な、極めて高い放射線量に耐えられるカメラを試作した。半導体の代わりに昔のラジオに使われていたような真空管を組み込んだ。国と東電が取り出し作業の開始を目指す2021年に向け、改良を進める。 担当者は「技術はハイテクになるほど放射線への耐性が弱くなる。ローテクを駆使する必要があった」と話している。 国と東電はこれまで、デブリのある1~3号機で内部調査を実施した。使われたカメラは累積でおおむね千シーベルトに耐え、約10時間稼働する設計だった。光を捉えるセンサーは一般のデジタルカメラと同じ半導体だが、放射線の影響を受けやすく、デブリ近くで稼働させるのは難しい。 デブリを取り出すときは工具の動きなどを確認す