●L2キャッシュまでを含んだCPUコアブロック Intelは、4月2~3日にかけて中国上海で開催されている技術カンファレンス「Intel Developer Forum(IDF)」において、次期CPUマイクロアーキテクチャ「Nehalem(ネハーレン)」の概要を発表した。 Nehalemは一言で説明すると、現在のCore Microarchitecture(Core MA)の骨格に、新たにSMT(Simultaneous Multi-Threading)や3階層のキャッシュ、階層化したTranslation Lookaside Buffer (TLB)や分岐予測ユニットを始め、さまざまな機能を加えることでCPUコアのパフォーマンスアップを図ったCPUだ。加えて、高速インターコネクト「QuickPath Interconnect(QPI)」とDDR3 DRAMインターフェイスを実装し、システ
●キャッシュになるDRAMとテープになるHDD PCのメモリ&ストレージ階層の役割が変わりつつある。DRAMメインメモリはディスクキャッシュ的な役割に変わりつつあり、HDDは光学ディスクや磁気テープの位置に近づきつつある。そして、その中間でフラッシュメモリなどの不揮発性メモリ(NVM:Non-Volatile Memory)がディスクの役割を担う可能性が出てきている。 この変化をもう少し詳しく説明すると次のようになる。以前は、ランダムアクセスの速いDRAMメインメモリが、プログラムの実行メモリだった。そして、ある程度のランダムアクセス性能と高速なシーケンシャルアクセス性能を持つHDDが、データとプログラムのファイルを格納するディスクドライブ。シーケンシャルアクセスはいいがランダムアクセスが遅いテープや光学ドライブが、大容量のデータを格納する外部ストレージだった。 しかし、今後のPCのメモリ
●マルチコア時代の課題の克服がCPU業界のトピック 「ますます明確となる、マルチコアCPUへの潮流」 8月20日から米スタンフォードで開催されたハイパフォーマンスチップのカンファレンス「HotChips 18」では、マルチコアへ向かう流れが、奔流になりつつあることが浮き彫りとなった。 カンファレンスのキーノートスピーチでは、IBMが伝統的な半導体スケーリングが鈍化した、現在のプロセス技術のトレンドを説明。その結果、CPUパフォーマンスの向上は従来のように半導体スケーリングに頼るのではなく、イノベーションが必要となると示した。IBMは、イノベーションとしてさまざまな方向性を示したが、そのカギの1つはチップレベルのマルチコアだった。 カンファレンスのもう1つのキーノートスピーチでは、IntelのJustin R. Rattner(ジャスティン・R・ラトナー)氏(Intel Senior Fel
Innovation:Aim to Transform Processing Technology in 2008 and Beyond ATI Technologiesを買収し、GPUコアをCPUの中に取り込もうとするAMD。AMDは、2008年以降に、AMD CPUコアとATI GPUコアをダイ(半導体本体)レベルでワンチップに統合したCPUを投入すると見られる。なぜ、AMDはCPUに統合するコアにGPUを選んだのだろう。 先週の記事でも指摘したように、AMDには半導体面から、GPUコアを統合する必然性がある。AMDコアは微細化とともに小型化して行き、45nm世代ではデュアルコアCPUは極めて小さなダイサイズ(半導体本体の面積)に収まるようになってしまうからだ。そのため、今までの汎用プロセッサコアが2個程度だと、AMD CPUのダイ(半導体本体)はがら空きになってしまう。 ここで、AM
●ATIのIntel向けチップセットビジネス AMDによるATI Technologies買収の余波は大きい。特に、買収された側のATIには、Intelプラットフォーム向けの製品も多い。そのため、製品計画の変化が予想されている。 Radeon Xpress 200+ULi 1573のASRock「755Twins-HDTV R2.0」。Core 2 Duo対応(COMPUTEX TAIPEI 2006より) もちろん、一番大きな影響を受けるのはIntelプラットフォーム向けチップセットだ。ATIのIntel向けチップセットは、昨年(2005年)のIntel純正チップセットの不足以来好調だ。AMD/ATI両社は、ATIのIntel向けチップセットビジネスも継続して行くと説明している。「今まで通りのビジネス(Business as usual)」と強調しているが、これは買収などビジネス体制に変
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