クビを切られた社長がアホなのか、それともこれは何かの陰謀なのか。グループ連結で従業員約19万人を抱える巨大企業としてはいかにもお粗末な醜態である。 本社32階で事実上の"解任" '09年9月25日、朝8時半。富士通社長(当時)・野副州旦(のぞえくにあき)氏(62歳)は9時に始まる役員会に備えて早めに出社し、社長室で資料などに目を通していた。 「秋草さん、間塚さんらが、32階にお越しいただきたいとおっしゃっています」 野副氏は役員会に備えた簡単な打ち合わせだと思い込み、上着も着ないまま、指定された「来賓会議室」に足を運んだという。 会議室に待ち受けていたのは、秋草直之取締役相談役(元社長=71歳)、間塚道義会長(66歳)、法務本部長ら6人の幹部だった。 この場で、秋草取締役、間塚会長は口を開かなかったが、ほかの幹部から驚くような言葉が次々に出てきた。 「野副さんは、反社会的勢力とかかわりの深