シリーズ:企業経営と知的財産(4) 青色LEDの事業化において知的財産が果たした役割 豊田合成,青色LEDの研究開発・事業化における知的財産の意義(上) 知的財産を経営の観点からマネジメントする「知的財産経営」の重要性が指摘されて久しいが,その実践には事業全体を俯瞰して,適切な意思決定を下すトップの存在が欠かせない。豐田合成の常務取締役でオプトE事業部長,知的財産部担当を兼任する太田光一氏は,急成長を遂げた青色,白色の発光ダイオード(LED)事業の発展において,いくつかの重要な経営判断があったことを強調する。CIPO(chief intellectual property officer:最高知財責任者)の必要性が叫ばれる現在,その果たすべき役割と具体像を考える上で同氏の指摘は示唆に富む。本記事は日本弁理士会・東海支部が主催した「知的財産セミナー2006」(2006年1月27日,名古屋