農林水産省の有識者検討会の冒頭であいさつする座長の渡辺研司・名古屋工業大大学院教授(右から2人目)=東京都千代田区霞が関1の同省で2023年12月6日午前10時ごろ、山下貴史撮影 農林水産省の有識者検討会は6日、凶作や有事、輸入の途絶などの不測の事態が起きた際の対応策をまとめた。食料供給の減少が見込まれた段階で政府が対策本部を設置し、農家や商社などに食料の確保を要請、指示する。食料安全保障の強化が狙いで、2024年の通常国会に関連法案の提出を目指す。 対応策では、食料供給の状況を4段階に分け、平時は農相が国内外の状況を把握するよう求める。冷害や干ばつなどで供給不足が予測される場合には首相をトップとする対策本部を速やかに設置。農家や民間事業者に対し、出荷・販売の調整、輸入・生産の拡大を要請する。 要請後、さらに事態の悪化が見込まれる場合は、2段階で不測の事態を宣言する。 1回目の宣言は、重要