国土交通省は9日、国内98空港について、空港を建設したり拡張したりする際の判断基準となってきた国内線の需要予測と2008年度の利用実績をまとめた。建設時期が古くて当時の需要予測が明らかでない空港や実績がない空港などを除く69空港のうち、実績が予測を上回ったのは8空港にとどまり、約9割の61空港は予測を下回った。甘い予測に基づいて地方空港を乱造してきた実態が浮かび上がった。 08年度を予測の対象年度としていない空港も多く厳密な比較はできないが、直近の予測と実績とを単純に比較すると、予測を上回っているのは熊本、長崎、庄内(山形県)、岡山、那覇、旭川、名古屋、羽田だけだ。 一方、小値賀(おぢか)、上五島(ともに長崎県)など5空港が、路線の運休などで利用実績がほぼゼロ。紋別(北海道)、石見(島根県)、奥尻(北海道)など離島や過疎地の空港も予測を大幅に下回った。松本が5分の1、福島は4分の1、宮