JR福井駅そばで8月、覚醒剤に見せかけた白い粉末入りのポリ袋を警察官の前で落として走り去り、警察に追跡や職務質問をさせて業務を妨げたとして、偽計業務妨害罪に問われた男性被告の初公判が15日、福井簡裁(小川正照裁判官)であった。被告は「覚醒剤撲滅、啓発のためにやった」と述べ、無罪を主張した。 当時の様子を撮影した映像は「覚醒剤いたずらドッキリ」と題して動画サイト「ユーチューブ」に投稿され、100万回以上再生された。 起訴されたのは、福井県越前市の鹿谷(逮捕時の姓は西坂)大治被告(31)。弁護側は、警察官の業務は強制力のある「権力的公務」であり、偽計業務妨害罪でいう業務には当たらないとして無罪を訴えた。 福井簡裁は9月、同罪で罰金40万円の略式命令を出したが、被告は不服として正式裁判を求めていた。(山田健悟)