生物統計を学んでいる人の中には、「結果変数が連続変数の時には線形回帰、二項変数(0と1など2つの値しか取らないもの)のときにはロジスティック回帰分析を使うべき」のように1対1対応のお作法のような形で教わった人も多いと思います。一方で、計量経済学で回帰分析を習った人の中には、「最小二乗法(Ordinary Least Square; OLS, 線形回帰)はありとあらゆる場合に使えるベストな方法であるので、結果となる変数の分布に拘わらずOLSを使える」(ちなみに結果変数が二項変数のときにOLSを用いることをLinear probability modelと呼びます)と教わった人もいるでしょう。初心者向けの統計学や計量経済学の本を読むとこのような説明がされているものが多い印象があります。このような教え方をすれば確かに手っ取り早く手が動かせるようになる(統計解析ソフトウェアを使って解析がはじめられ
心理言語学を志す日本の学生の多くは、言語学科か心理学科に属しているかと思いますが、両者の違いの一つとして、次のことばに対する認識への違いを指摘できます。 「分散分析も所詮は回帰分析のひとつだよね。」 統計学を必修科目としてお付き合いしてきた心理学出身の人がこれを聞くとたいてい 「そうだね。」「詳しくは知らないけど、授業で聞いたことはある。」という反応ですが、言語学出身の人のなかには 「そうなの?」「そんなの聞いたことないよ。」 という反応のひとがいるかもしれません。 今日は分散分析と回帰分析が同等であることを確認してみます。 1.条件の違いを示す棒グラフを線グラフに変更する。 以下は条件Aと条件Bについて何らかの成績の違いを示しているグラフです。一般的に条件間差はt検定で検定できます。 このグラフを線グラフに直してみます。また、「条件A」や「条件B」はラベルなので何と呼んでもいいはずです。
|向後研究室ホームへ|次へ→ アイスクリーム屋さんで学ぶ 楽しい統計学 ──相関から因子分析まで── (公開版2004.3) Web独習教材「アイスクリーム屋さんで学ぶ楽しい統計学《にようこそ! この教材は、実際に大学の授業で使用したものです。それを一般に公開しますので、どうぞお役立てください。 下のもくじに従って1章から9章まで順番に学習していくと、相関から因子分析までの入門を習得することができます。相関から始まる統計学の第一歩を踏み出すことができるでしょう。全体の分量は、週2時間で15週間(30時間)として設計してあります。 さあ、進めていきましょう。まず、「この教材の使い方《からお読みください。 もくじ
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