Judea Pearl 前回までのブログで「統計学におけるルービンの因果モデル」と「心理学におけるキャンベルの因果推論」のお話をしたので、今回は疫学(Epidemiology)における因果推論の話をしたいと思います。ここでご説明する「因果関係ダイアグラム(Causal diagram)」とは、元々はコンピューター・サイエンティストであるジューデア・パール(Judea Pearl)が1995年に発表したコンセプトですが、その後、疫学の世界で広く受け入れられ、用いられるようになったため、ここでは「疫学における因果推論」とさせて頂きます。因果関係ダイアグラムはDAG(Directed Acyclic Graph=非巡回有向グラフ)とも呼ばれるので、ここではDAGという略称を使います。ハーバード公衆衛生大学院のジェームス・ロビンス(James Robins)とその弟子であるミゲル・ハーナン(Mig
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