ナチス・ドイツがユダヤ人らから略奪した絵画約1500点が南部ミュンヘンで見つかり、ピカソやマチス、シャガールの作品が含まれていることが分かった。週刊誌フォークスが4日までに報じた。同誌によると、総額約10億ユーロ(約1300億円)の価値があるという。 絵画は、50年以上も薄暗い部屋に隠してあったが2011年、脱税事件の捜査過程で税務当局が、80歳代の男性が所有するアパートで発見した。最近になってピカソら世界的な画家の作品が多数含まれていることが判明したという。 男性の父親は著名な絵画収集家で、ナチスにも協力していた。父親が1930~40年代に入手したらしく、クレーやキルヒナーらの作品も含まれていた。 ナチスのヒトラーは現代美術を「退廃芸術」と呼んで嫌悪した。(共同)