安定した職業の代名詞ともいえる公務員。大阪市は9月末、「能力不足」を理由に職員2人を民間の解雇にあたる免職処分にした。公務員もクビになる時代が来たということなのか。 「仕事ができないなら辞めてもらう。当たり前のこと」。大阪市の橋下徹市長は処分当日、自身のツイッターでそう強調した。免職にあたる分限処分になったのは都市整備局の40代と港湾局の30代の男性2人。市や同僚によると、仕事ぶりは決してほめられたものではなかったようだ。 パソコンに入力する数字を頻繁に間違う▽作成した文章の意味が通じない▽手をつけていない仕事を「やっている」と報告する▽昼休みが終わっても職場に戻ってこない……。ある同僚は「頻繁にミスがあった。簡単な資料作成も誰かがやり直す必要があった」と話す。 公務員の処分は民間企業の「クビ」と何が違うのか。社会全体に奉仕する公務員が政治家の圧力でクビになると、中立な仕事ができなくなる。
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