職場で働きが悪く、影の薄い中高年男性を「妖精さん」と呼ぶのだという。出社したかと思えば、いつの間にか姿が見えなくなるからだ。その割に高収入で、経営陣からは「負債」とみなされ、若い世代からは「給料泥棒」と煙たがられてしまう。しかし、それはおじさんだけの問題なのだろうか。現在、40代の私(男性記者)はだいぶ不安だ。「中高年男性の働き方の未来」の著者で、日本総研創発戦略センタースペシャリストの小島明子さん(46)に話を聞くと、実はおじさんたちの「やる気」は意外に結構高いのだという。【安藤龍朗】 「妖精さん」とは? 働かないおじさんを「妖精さん」として取り上げたのは、2019年の朝日新聞が最初とみられる。雑誌やテレビなども紹介し、「妖精さんは私の職場にもいるかも」と、SNS(ネット交流サービス)などで認知度を高めていった。 比較的大きな企業で働く50代の男性。もう昇進もなければ、目立った仕事もない