たとえば僕がオフィスに忘れ物をして、午後10時頃それをライフネット生命に取りに戻ったとしましょう。すると、若い男性社員がまだ働いています。 「遅くまでご苦労さん」 2000時間労働と1500時間労働 ひと昔前の大企業幹部だったら、そう声をかけるかもしれません。なにしろ「工場モデル」で偉くなった人たちですから、文句を言わず長時間働く社員が大好きです。内心、「うちの会社は働き者が多くてうれしい限りだ」と喜んでいるのでしょう。 でも、海外の企業の場合は違います。極論すれば次のような感じです。 「誰や、出口くんか。まだ仕事が終わらないのか。出口くんは会社の貴重な経費(残業代)を無駄遣いしている。出口くんも、出口くんをマネジメントしている上司も無能だ!」 これは極端な例ですが、わが国の上司の意識は存外、旧態依然としているのではないでしょうか。「飯、風呂、寝る」の長時間労働の成果は、ここ数年のGDPの