民主国家へ 改憲支持派は国民投票の結果、トルコのEU加盟に弾みがついたと歓喜している(9月12日) Osman Orsal-Reuters イスタンブール随一の保守的な空気が漂うファティフ地区。降りしきる雨のなか、細い路地にある投票所から出てきた人々の顔は傘に隠れ、「憲法改正賛成」を訴える政府ポスターが風に揺れて剥がれそうになっていた。 憲法改正についてトルコ国民が出した答えは「イエス」だった。9月12日に行われた国民投票では、賛成票が約58%。レジェップ・タイップ・エルドアン首相率いるイスラム系与党・公正発展党(AKP)にとっては大きな勝利だ。来年の総選挙に向けて基盤を固められただけでなく、トルコのEU(欧州連合)加盟にも弾みをつけた。 「投票箱から発せられたメッセージは、民主主義の発展へのイエス、自由へのイエス、司法の優位性へのイエス、そして国民の意思による統治へのイエスだ」と、選挙後