名もない池が「モネの池」と呼ばれるようになり、観光客でごったがえしていることはご存知のことと思う。モネの『睡蓮』そのものの風景で、モネ先生は、さんざん自分をインスパイアしてくれた国の大衆に、自分の絵が現実の風景に匹敵しているかのように言われ、ローズマリーが繁茂する草場の陰で泣いているのだろうと思うのだけれど、先生の気持ちは脇に置いておくとしても、モネの池は東京人にとっては難攻不落の要塞である。電車とバスなら6時間以上かかってしまう。そして尻の形が変わるほど乗り物に乗ったあと、東京人を待ち受けているのは、美しい風景と、スマートフォンを片手に写真を撮りまくる人々の群れ。これだけ多くの人がいまSNS映えする画像を撮っているのだから、改めて自分が投稿するまでもない、という気持ちになってしまうに違いないし、人間関係が苦手な人にとってみれば、これは仕事とどう違うのかと考えこんでしまうに違いない。 ―と
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