能登半島地震の震源地近くに建設が計画されていた「珠洲(すず)原発」。建設予定地だった石川県珠洲市高屋町は、今回の地震で住宅の大半が壊れ、陸路も海路も閉ざされて孤立状態に陥った。もし原発が実現していたら、重大事故が起きて住民の避難がより困難になった可能性もあった。建設を阻止したのは、住民らの長年にわたる根強い反対運動だった。どのような思いで止めたのか。(岸本拓也)

道路が崩れ落ち、配水池に浄水を送る主要な水道管も破断。耐震化されていたが、管が抜けている=17日、輪島市河井町 能登半島地震で震度6強を観測し断水が続く石川県輪島市で、主要な上下水道管のうち耐震性能を持つとされる「耐震管」が破断していたことが市への取材で分かった。地震発生から22日で3週間。市は震度7の揺れでも耐震管に重大な影響はないとみていたが、複合的な要因で想定以上のダメージを受けた可能性があり、水道の耐震化について見直しを迫られそうだ。 輪島市内では、発生当初からほぼ全域の約1万世帯で断水が続く。地震の激しい揺れで浄水場などに亀裂が入ったほか、水を送る主要な水道管が継ぎ手で抜けるなどして破断したためだ。
御年79才。この人の行動力には、誰も敵わない。1月19日、俳優で歌手の杉良太郎が、能登半島地震の避難所・石川県金沢市「いしかわ総合スポーツセンター」で、炊き出しを行った。寒風吹きすさぶ中で、自らメニューを考案した肉うどんを約300人分も振る舞い、デザートのイチゴのヘタも、自ら1つずつ包丁で切り取るほどだった。 「(被災者には)精神面のケアがすごく大事。(今は)ショックから不安に変わってますから」 杉から、うどんを手渡された70代女性避難者は「顔見ただけで元気が出ました」と感激。車いす姿の80代女性は、杉の手を握り号泣した。芸能生活59年間、福祉活動や寄付に私財40億円以上も投じてきた杉の手は、この日も温かかった。 地震からまだ半月だが、自前で運んだ支援物資の数は、個人としては破格の物量だ。 ペーパータオル、フェイスタオル、ボディタオル、スリッパが各600個。下着、スウェット上下、車いす座布
能登半島地震で被災した石川県の津波と地震の被害想定が大きく食い違っていることが明らかになった。地震だけ見直しが見送られ続けてきたためだ。今回の地震を起こした海底活断層は長年、その存在が指摘されてきた。見送りにどんな事情があったのか。 <スクープ>石川県、M7.0地震想定、四半世紀見直さず 津波は震災後に変更 なぜ、石川県は地震想定を四半世紀見直さなかったのでしょうか。検証しました(全2回の1回、2回につづく)。 第1回・「何とかなると…」 地震想定を見直さなかった石川県の「思い込み」 第2回・能登半島は「空白地帯」 地震調査委、活断層評価が後手に 【図解】能登半島の活断層 群発地震のイメージ 「家が潰れたかと思った。ここまで大きい地震は想定外。『すぐ避難』以外に備えは考えていなかった。行政からの注意喚起みたいなものは印象にないし、学者さんも慎重な物言いが多い」 輪島市の自宅で被災した、地域
元日の夕方という穏やかに過ごしている人が多い時間帯を、最大震度7の巨大地震が襲った。日本海沿岸部の広い範囲に大津波警報、津波警報が発令され、日本中が緊迫した空気に包まれた。震源地に近い能登半島では地震の揺れに加え、津波や火災によって甚大な被害がもたらされた。 能登町 地震発生から12日が過ぎた1月13日、私は取材のため現地に入った。被災地では慢性的な渋滞が発生し、一般車両は能登に行かないように呼びかけられている。メディアの取材とはいえ、救援活動の妨げになることは極力避けたい。事前に夜間は交通量が激減することを調べていたため、前夜に出発して深夜のうちに現地入りすることにした。 入念な準備のもと現地へ 出発前、取材する2日間分の食料や飲料、予備のガソリン、長靴2足と予備の靴、胴長などを車に積み込む。
【速報】山本太郎氏が能登訪問への批判に反論 「カレー食べたのは夜9時。断る理由ない」 他党からの批判は「ばからしい」 れいわ新選組の山本太郎代表は17日、記者会見を開き、自身の能登半島地震の被災地訪問に対し批判が出ていることについて反論した。 視察を見合わせた他党からの批判については「ばからしい」と一蹴し、炊き出しのカレーを食べるなどしたことへの批判の声については、カレーは夜9時ごろにNPOから食べるように勧められたものだとして、「被災者やNPOの方も食べ終わられていた。断る理由はない」などと反論した。 山本氏は会見でカレーに関する批判の声について問われると、まず「何かしら議論が生まれる事は、それはそれでいいと思っている。ただし、私がカレーを食べたのは夜9時とかの時間帯だ。つまり全体の配食が終わって、NPOの方々もみんな食べ終わられた後の本当に残りのものだった」と説明した。 その上で「私た
能登半島地震に関連し、SNS上で偽情報が広がったことを受けて、政府は、今後、同様の事態を防ぐため、有識者による新たな作業チームを設置し、抜本的な対策を検討することになりました。 能登半島地震のあと、旧ツイッターのXなどでは、被害に関する情報や救助要請の投稿が行われた一方、実際とは異なる偽情報も拡散されていて、政府は、救助活動の妨げになるおそれがあるとして、該当する投稿の削除を事業者に要請しています。 政府は今後、同様の事態を防ぐため、情報通信や法律などに詳しい大学教授や弁護士らの有識者による新たな作業チームを設置し、抜本的な対策を検討することになりました。 作業チームは1月中にも検討を始める予定で、閲覧数やフォロワーの数が収益につながるSNSのしくみが偽情報の拡散に関連しているとの指摘があることも踏まえ、制度面から講じられる手だてはないかが主な論点となる見込みです。 一方で、表現の自由や国
阪神・淡路大震災が「活断層」の地震によって引き起こされた教訓から、国は毎年「活断層」のリスクを評価していて、切迫度が最も高い「Sランク」は全国で31にのぼります。この中に能登半島地震に関係があるとみられる活断層は含まれておらず、専門家は調査手法などを見直す必要があると指摘しています。 29年前の阪神・淡路大震災を受けて国は、長さがおおむね20キロを超え、地震が起きると社会的に大きな影響が出る活断層帯を重点的に調べ、今後30年以内に地震が発生する確率などリスクを評価し、公表しています。 それによりますと、全国の114の主要な活断層帯のうち、今月1日時点で地震発生の切迫度が最も高い「Sランク」と評価されたのは31にのぼります。 これは阪神・淡路大震災の直前と同じ程度か、それを上回る切迫度で、長野県から山梨県にかけての「糸魚川ー静岡構造線断層帯」や近畿から四国を横断し、九州にのびる「中央構造線断
災害デマに等しい記事 ・やはり物理的な障害を無視した大量投入論者。 ・自衛隊の資料によると当初2日間は地上からのアクセスができなかった。 ・奥能登へ通行可能なのは片側1車線の国道249だけ。 ・後述の記事にも登場するが「ボランティア信仰」といっていい過大評価。 ・とにかく初動からボランティアを入れろと言っているが、アクセスが寸断されている。 ・水、食糧は政府自治体が民間企業と協定を結んで提供される。今回は輸送自体に問題。 https://news.yahoo.co.jp/articles/ff51e75923f9aab6c16824a56139b92c54eead33 ・5日に知事が渋滞の影響で物資が届かないと呼びかけ https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/1281950 ・ボランティアが入らなかったために水食糧が手に入らなかったというのは誤り。 朝日新
能登半島地震で大きな被害を受けた石川県輪島市では、防潮堤や海沿いの岩礁がおよそ4メートル隆起したことが専門家の現地調査で確認されました。能登半島の北側では過去に大規模な地震が繰り返してできたとみられる階段状の地形があることから、専門家は「4メートルもの隆起はめったにないことで、数千年に1回の現象だ」と指摘しています。 目次 調査グループ 鹿磯漁港周辺でおよそ4メートル隆起を確認 【ドローン映像】輪島 門前町黒島町付近 今回の地震で石川県の能登半島の北側では海底が露出するほど地盤が隆起している地点が確認され、専門家による「令和6年能登半島地震 変動地形調査グループ」の調査では東西およそ90キロの範囲で陸域がおよそ4.4平方キロメートル海側に拡大したことが分かっています。 産業技術総合研究所地質調査総合センターの宍倉正展グループ長は、地盤の隆起が確認された輪島市門前町の鹿磯漁港周辺で調査を行い
正確に情報を精査すると 「奥能登では道路状況がよくなく、また余震が続いているため、二次災害を防ぐために一般ボランティアはまだ来ないよう県がお願いしている」 なんだけど、これを少しずつズレた捉え方をして反論してる人がたくさんいる 主張 ・金沢市あたりでは渋滞は発生していないからボランティアに行くべき → これは若干は合ってるが、金沢市では物資や人手は足りているのでは。避難者数は1万人。 参考:今回の全避難者数3万人、熊本地震では18万人 ・だから山本太郎は問題ない → 山本太郎が行ったのは奥能登(能登町、珠洲市) ・「石川に来るな」と言う意味ではないからもっと奥能登以外にはボランティアに行くべき → まず「石川に」と言ってない。奥能登以外も募集してないってことは不足がないってことだろ ・石川に今こそ観光に行くべき → 余震続いてるから待てよ ・行ってみたけど全然渋滞してない、渋滞はデマ、政府
払い戻しは体制が整い次第、開始。 和倉温泉~穴水で調査実施 のと鉄道(画像:写真AC)。 令和6年能登半島地震により全線で運休となっている「のと鉄道七尾線」。七尾~穴水間の約30kmを結ぶ第三セクター鉄道です。地震により甚大な被害が出ました。 2024年1月9日(火)からは和倉温泉~穴水間28kmに、鉄道災害調査隊や国土交通省 鉄道局職員などで作る専門家チームが入り、被災概況調査を実施。11日(木)、のと鉄道は現地の様子を公表しました。 同社によると、線路の湾曲や線路上への土砂流入、各駅施設の損壊など大きな被害が確認されたとのこと。列車の運行再開見込みは立たず、今後は前出の専門家チームへ、復旧への方法やそのための技術的な助言をもらう予定だといいます。 定期券や観光列車などの払い戻しは体制が整い次第、開始されます。なお穴水、能登中島、田鶴浜の各駅窓口は休業し、七尾駅も係員が不在となっています
(山本一郎:財団法人情報法制研究所 事務局次長・上席研究員) 2024年の幕開け早々、能登半島北端の輪島市、珠洲市周辺を襲った巨大地震。山がちな半島特有の地形や寸断された隘路に悩まされていましたが、ホバークラフトが投入されるなどして、ようやく被災地に暮らしていけるだけの物資が輸送できるようになってきました。 大型の余震や豪雪などの悪天候もあり得る中で、ギリギリの人命救助や輸送作戦も行われています。石川県の皆さんだけでなく、応援に入られた各都道府県消防・防災ご担当者や防衛省・自衛隊、海上保安庁および電力会社や通信会社、医療関係者ほか各民間の皆さんのご努力には本当に感謝に堪えません。 総理の岸田文雄さんも、巨大地震発生の報が入るや発生1分後には対策室を設置。5分後には関係部門への指示出しを行うなど、きちんと初動の対策に力点を置き、状況把握や人命救助、物資輸送に尽力されました。 石川県知事の馳浩
能登半島地震で発生した津波について、京都大学防災研究所の研究者らは現地調査の結果などから、輪島市や珠洲市など半島の東西で高さ4メートルを超える浸水があり、最大で5.1メートル浸水した地域があったとする調査結果をまとめました。 1日、能登半島で発生した地震では、能登半島の沿岸部各地で津波が発生しました。しかし、気象庁によりますと、珠洲市に設置した潮位計は地震直後に観測不能になったほか、輪島市の観測点では潮位が1.2メートルまで上昇した後にデータが途切れたということです。 このため、京都大学防災研究所の森信人教授と関西大学の安田誠宏教授らのグループは津波の被害状況を詳しく把握するために、5日から7日にかけて能登半島で現地調査を行いました。5日に志賀町から輪島市門前町にかけて、6日に珠洲市と能登町北部、7日に珠洲市で調査を行いました。 調査の結果、津波の最大の浸水高は以下の通りです。 <珠洲市>
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