育成する余裕ない出版社 今年5月、「オブリビオン〜忘却」(角川書店)で第26回横溝正史ミステリ大賞テレビ東京賞を受けた大石直紀さん(48)は、3度目の“デビュー”である。1998年に第2回日本ミステリー文学大賞新人賞を、2003年に第3回小学館文庫小説賞をそれぞれ受賞している。獲得賞金額は計700万円、著作も7冊目だ。 「新人賞」は一人一度きりではないのか、と疑問に感じるかも知れないが、最近の公募新人賞のほとんどは「プロアマ不問」で、他の新人賞の既受賞者を拒んでいない。「力量が安定しているので、むしろ最終候補に残りやすい」と語る下読み関係者もいるほどだ。 「新人賞を取っても売れないから、生活のために次の新人賞を狙うしかなかった」と大石さんは話す。国際冒険サスペンスを得意とするが、最初の賞の主催社からは4冊を出した後、「これ以上出せない」と引導を渡された。2度目の賞で再デビューしたが、その社
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く