シネセゾン渋谷にて『叫』を観賞してきました。黒沢映画の集大成とも呼ぶべき傑作だったと思う。黒沢清監督が描く幽霊や暴力は面白く、実に滑稽。殴る。歩く。近づく。離れる。飛ぶ。逃げる、そして叫ぶ。以下、ネタバレ含む感想です。 「CURE キュア」「ドッペルゲンガー」の黒沢清監督が、再び役所広司を主演に迎えて贈るミステリー・ホラー。不可解な連続殺人事件の謎を追う一人の刑事が、やがて忘れ去られた過去の記憶の迷宮に呑み込まれ混乱と恐怖に苛まれていく姿を描く。 連続殺人事件の捜査に当たる刑事・吉岡。犯人を追っているはずの吉岡は、しかしそこに自分の影を見て揺れ始める。被害者の周辺に残る自分の痕跡、さらには自らの記憶すらも自身の潔白を確信させてくれない。苦悩を深める吉岡は、第一の殺人現場に舞い戻り、そこで不気味な女の叫び声を耳にするのだが…。 http://www.allcinema.net/prog/sh