おととし、日本学術会議の会員人事で学術会議が挙げた候補者に総理大臣官邸が難色を示したことをめぐり、当時の学術会議の会長が、官邸側から「1位と2位を入れ替えるべきとの発言があった」とその具体的な内容を説明していたことが、NHKが入手した学術会議の内部文書で分かりました。 日本学術会議の会員をめぐっては、ことし6人の候補が任命を拒否される前から、総理大臣官邸が、学術会議側が挙げた候補者に難色を示すなど人事に関与していたことが、学術会議の複数の元幹部への取材でわかっています。 NHKはおととしと4年前、定年で退任する会員の補充人事をめぐって学術会議が開いた選考委員会の議論を記録した内部文書を情報公開請求で入手しました。 それによりますと、まず、おととしの人事について、当時、学術会議の会長だった京都大学の山極壽一前総長は、任命手続きが円滑に進むよう官邸側に「候補者の現状」を説明したことを明かしたう