今年2月10日から2週間にわたって、東京・青山通りの特設会場で会田誠展「GROUND NO PLAN」が開催された。現代美術の分野のみならず、建築や都市論に関わる専門家の間でも大きな論議を呼び、最終日には入場のため、長蛇の列ができたという。この展覧会は大林財団が始めた新しい助成プログラム「都市のヴィジョン──Obayashi Foundation Research Program」で選ばれて実現したもの。推薦選考委員の5氏(住友文彦、飯田志保子、野村しのぶ、保坂健二朗、藪前知子)の全員一致で決定したという。 長年、東京を拠点にし、この都市の激しい変遷ぶりを目撃してきた村田真氏にこの展覧会について寄稿していただいた。 六本木に暮らしてもう20年以上になるが、この間に街は劇的に変わった。テレビ朝日とその周辺の住宅地は大規模開発されて六本木ヒルズに生まれ変わり、防衛庁の庁舎があった檜町地区は公園
![ビル地下に出現した「原っぱ」──会田誠展「GROUND NO PLAN」:フォーカス|美術館・アート情報 artscape](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/d0a4ea3c6635ee839c515e9705bd2bb027271119/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fartscape.jp%2Ffocus%2F__icsFiles%2Fafieldfile%2F2018%2F03%2F14%2F180315_focus_main_3.jpg)