国立情報学研究所(東京)とロシア科学アカデミーは6月30日、「巨視的物体の新たなテレポート方法の開発に成功した」とする研究成果を発表した。 SFに登場するテレポーテーションと言えば、ある場所に存在する人やモノを、瞬時に遠く離れた場所に移す「瞬間移動」のことだ。リリースを一目見て誰もが気になるのは、「どこでもドア」のような瞬間移動が果たして実現するのかどうか、だろう。英物理学誌に近く論文を掲載するロシア科学アカデミー・化学物理学関連問題研究所のアレクセイ・ピルコブ氏と国立情報学研究所のティム・バーンズ氏に、内容を解説してもらった。 「不気味な遠隔操作」 今回の発表は、正しくは「量子テレポーテーション」の研究成果に関するものだ。人間のテレポーテーションが可能かどうかについて研究チームの見解を聞く前に、まずは量子テレポーテーションについて説明しよう。 我々の身の回りにある物質は、原子や電子といっ
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