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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/reizei (10)

  • 成熟国家日本からなぜ「イスラム国」に参加したいのか

    古書店に掲示されたいい加減な張り紙を見てISIS(イスラム教スンニ派テロ組織、自称イスラム国)に志願する、という話にはあきれました。今回の警察の「私戦予備及び陰謀罪」適用というのは、模倣者がどんどん出てくることを防止するためのもので、このレベルの「志願者予備軍」への抑止効果はあるのかもしれません。 ですが、フリーのジャーナリストの中東での活動まで制約されてしまうようでは、軍事や外交に関する判断材料が足りなくなり、まわりまわって日の国としての判断を誤ることにならないか心配です。異例の「私戦予備及び陰謀罪」の適用に関しては、そうした総合的な判断も示して欲しいと思います。 ただ、この日の若者が「イスラム国」に興味を持ったというストーリーは、そんなに驚くこととは思いません。というのは既視感があるからです。 1960年代の末に、東京大学医学部の学生による学部内の近代化運動が契機となって、全国に学

    成熟国家日本からなぜ「イスラム国」に参加したいのか
    navagraha
    navagraha 2014/10/12
    『なぜ自分自身の属しているコミュニティの問題、つまり自分自身の問題ではなく、どうして「自分とは無関係の中東」に行きたがるのでしょう?』 無関係だからなんじゃないか?例えば新しい設定を振られるために。
  • 朝日「誤報」で日本が「誤解」されたという誤解

    いわゆる「従軍慰安婦」問題をめぐる証言記事に関して朝日新聞が誤りを認め、取り消したことに関連して、あらためてこの「従軍慰安婦」の議論が盛んになっています。その議論の多くは「誤報」、つまり「狭義の強制」があったと報道されたことで、「国際社会の誤解」を招いた朝日新聞には責任があるという考え方です。 例えば安倍首相は9月14日のNHKの番組で、朝日新聞が「世界に向かってしっかりと取り消していくことが求められている」と述べたそうですし、加藤勝信官房副長官も17日の記者会見で、「誤報に基づく影響の解消に努力してほしい」と述べています。 また朝日新聞の訂正直後に実施された、読売新聞の世論調査によれば、『朝日新聞の過去の記事が、国際社会における日の評価に「悪い影響を与えた」と思う人が71%に達した』そうです。 しかし、こうした「国際社会に誤解されている」という議論は、それ自体が「誤解」であると考えるべ

    朝日「誤報」で日本が「誤解」されたという誤解
  • 「ヤジ事件」を機に、社会的セクハラ体質を徹底検証しては?

    東京都議会の議場で発生した女性議員への「ヤジ事件」ですが、解決のプロセスはともかく、この種の発言は完全に「アウト」であることが広範に認知されたというのは、一つの前進なのだと思います。 では、これで「事件」に関しては犯人探しと謝罪といったみそぎをすれば解決ということでいいのでしょうか? そうではないと思います。この機会に、社会に残るセクハラ体質について、様々な議論が必要だと思います。 3つ指摘したいと思います。 1つは人身売買の問題です。例えば、この月曜日にも、東京都東大和市で「12歳の女子中学生を拉致した男が、「一生家に帰らせない。売り飛ばしたら2000万円になる」などと脅して監禁した容疑で逮捕されるという事件がありました。この種の「女性の人身売買」ということが、まだまだ「場合によってはあり得る話」として社会にあふれている状況があります。 4月期の連続ドラマの中でも、例えば『極悪がんぼ』と

    「ヤジ事件」を機に、社会的セクハラ体質を徹底検証しては?
    navagraha
    navagraha 2014/06/28
    『自信があり、精神的に強いから、その力を持て余して女性に対して「性的嫌がらせ」をするのではありません(略)「精神的に何かに飢えているから、自分に自信が持てないから」暴言や暴力を働く』
  • 「排外発言」とは正反対だった「舞の海氏の講演」(前回エントリのお詫びと訂正)

    昨日(27日)アップした大相撲に関するエントリで、舞の海秀平氏が講演で「外国人力士排斥発言」を行ったという報道を受けてコメントしましたが、その後、アラスカ在住の好角家の方から指摘があり、その講演の内容全体を動画サイトで閲覧することができました。 結論から言えば、舞の海氏の発言は報じられていたのとは180度異なり、むしろモンゴル出身力士をはじめとした外国人力士へのリスペクトに溢れたものでした。まずもって、お詫びと共に訂正をさせていただきます。 この講演から明らかなのは、舞の海氏もまた相撲文化の素晴らしい継承者であるということであり、その素晴らしい弁舌も含めて、名講演と言っても過言ではないと思います。 この講演で舞の海氏の指摘したのは、以下のような点です。 「相撲の発祥地はモンゴル。東進して韓国経由で日に伝わった。西進したものは現在トルコなどにも伝えられている。 「日歴史上初めて相撲が登

    「排外発言」とは正反対だった「舞の海氏の講演」(前回エントリのお詫びと訂正)
    navagraha
    navagraha 2014/05/28
    『要するに、そのどこにも「排外」という主張はないばかりか、モンゴル人力士へのリスペクトに溢れ、むしろ日本人の若い入門者に猛省を促す内容とすら言えます』
  • さかもと未明氏の「機内で泣く幼児にブチ切れ」コメントをどう考えるか?

    漫画家のさかもと未明氏が、月刊誌「VOICE」2012年12月号に掲載したコメントは同誌発行元のウェブサイト「衆知」で公開されていることもあって話題になっています。 さかもと氏は、今年の夏に国内線の航空機に搭乗したところ、「赤ちゃんが泣き叫び通しだったのにブチ切れてしまったのだ。だって、客室乗務員さんが母親と一緒にあやしても泣きやむ気配はないし、逃げ込む場所もないんだもん。」という経験をしたのだそうです。 その場の状況ですが「その赤ちゃんは、たぶん1歳くらい。どうしてそんな体力が、と思うくらいに離陸から泣き叫び通しだった。(中略)お母さんもどうにもできなくてホトホト困っているのがわかる。ほかのお客さんも「言い聞かせてなんとかなる年齢ではないし、仕方ない」と思っているみたい。」だったそうです。 さかもと氏は「でも、私は耐えられなかった。「もうやだ、降りる、飛び降りる!」」ということで、「着陸

    navagraha
    navagraha 2012/11/21
    「愛情の渇望状態」にあるから子供の泣き声に拒絶反応が出るんだって。余計なお世話。苦痛は理由のない苦痛だ。その後のクレーム過程について言うならまだしも。
  • 「セシウムさいた」講演タイトルへのバッシングをどう考えるか?

    今週の土曜日(10日)に開かれる「国際女性デー埼玉集会」(事務局・埼玉県教職員組合)のチラシで、講演タイトルが「さいたさいたセシウムがさいた」とされていることに激しい批判が集中し、タイトルが『3・11後の安心をどうつくり出すか』へと変更になったそうです。 報道によれば、元のタイトルは講演者の米国出身の詩人アーサー・ビナード氏が提案しており、ビナード氏の「来なら花が咲き喜ばしい春の訪れを台無しにした原発事故の大変な状況を伝えたい」との意向で決まった経緯があるそうです。 私はこのニュースを知って、何ともイヤな気持ちになりました。 一つは、この元のタイトルへのバッシングにあった「福島の人々の気持ちを逆なでしている」というのは否定できないという点です。危険性への判断には差はあるものの、現状が良いと思っている人はいないわけで、そんな中、遠く離れた安全な場所から「セシウム」をブラックユーモアにした表

  • アメリカで「病児保育」が社会問題にならない理由とは?

    まず、現在の日社会では病児保育の問題は非常に深刻であり、この問題を解消するために病児保育を引き受けるNGO団体が活動を始めています。その多くは私の知る限り良心的なものが多いようで、例えば病児保育を担う一方で働き方の改善を提言したりする団体の努力などには注目をすべきだと思います。 それ以前の問題として、日の現状において病児保育の問題、つまり「休めない、早く帰れない時に子供が熱を出したら大変」という問題を抱えている家族を批判はできません。社会的な条件、生き方の前提が異なる「専業主婦カルチャー」を前提にして「子供が病気なのに人に預けるのはかわいそう」という非難をすることは間違っていると思います。 ちなみに、アメリカにも「病児保育問題」が全くないわけではありません。特にシングルペアレントの場合、子供が突発的に熱を出して学校の保健室に引き取りに行かねばならないケースなどでは、実際に困っている人が

    navagraha
    navagraha 2012/03/07
    『社会的な条件、生き方の前提が異なる「専業主婦カルチャー」を前提にして「子供が病気なのに人に預けるのはかわいそう」という非難をすることは間違っていると思います』
  • アメリカの外食産業に過労死がない理由とは?

    大前提として客も店も細かいことはゴチャゴチャ言わないし、とりわけ中堅以下の企業化されたファミレス系やファーストフード系に至っては、サービスの水準はかなり低いという問題があるわけです。その点では、日とは全く別世界で比較の対象にはならないのですが、個別の問題では参考になる点もあると考えて箇条書きにしてみました。 (1)役割分担がハッキリしています。例えば、注文を取るのは「サーバー」、最初に接客して客をテーブルに誘導するのは「ディスパッチャー」などという「専任」ですし、料理を運んだり皿を下げる専門の「アシスタント」など接客だけでも細かく分かれています。厨房の中も役割分担が明確です。 (2)職務内容は契約書で明確になっています。ですからコストカットのために、ある仕事を他の人間にカバーさせるなどということは不可能です。また契約に書いてあることは双方が履行しなくてはなりません。野球の井川慶選手がヤン

    navagraha
    navagraha 2012/03/05
    まあ本当に無いかどうかはともかくとして
  • 「村上春樹による小澤征爾インタビュー」はどこが凄いのか?

    この年末年始に読むべきを1冊だけ挙げるとしたら『小澤征爾さんと、音楽について話をする』というタイトルで新潮社から出ている、小澤征爾氏に対する村上春樹氏によるインタビューを推薦したいと思います。インタビューを活字にしたという変則な作りのではありますが、期待した以上の内容であり読み応え十分でした。 まず驚いたのは村上氏のインタビューの姿勢です。一定程度の音楽の知識を前提としつつも、数多くの音楽ファンの「平均的な視点」から一切ブレることなく、適切な質問と反応を繰り出してくる、まるでプロのインタビューアーのような、最上のプロフェッショナリズムがそこには感じられました。 一連の「世界との距離感(デタッチメント)」を描いた小説群から、「ねじまき鳥」を転回点として、オウム事件の被害者と加害者の双方の取材などを通じて「他者との、そして世界との関わり(コミットメント)」へと創作の姿勢を移しつつあるという

    navagraha
    navagraha 2011/12/23
    (ちょっとこれは、「何を当たり前のことを言ってるんだ?」というか……私が不遜なのかも知れないが)
  • 北朝鮮の混乱に備える4つのメモ

    北朝鮮の金正日総書記の死去が発表されました。この国の行く末を含めて、北東アジアに混乱が生じる可能性はゼロではありません。その場合に、日としたらどう行動したらよいのか、4点指摘したいと思います。 日米間では、発表後に玄葉外相とヒラリー・クリントン国務長官で外相会談が迅速に行われ、相互に冷静な対応を確認しています。アメリカは死去報道の当日は多少市場が動揺しましたが、翌日には株が大きく上がるなど反応は極めて平静です。中国も短い発表を行ったのみです。ということで、急速な混乱というのは考えにくいのですが、とりあえず「不測の事態」に備えて確認をしておくべき点を列挙してみました。 (1)前提としては、良好な日韓関係を守る、これを軸として方針を考えるべきです。隣国との良好な関係の維持は、安全保障の最優先事項だからです。当面の間、慰安婦や竹島の問題で日韓の距離を引き離すような言動は封印すべきと思います。こ

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