映画「まぼろしの邪馬台国」(東映)や「パンダフルライフ」(松竹)のクレジットに「木下工務店」の名前を見て首をかしげた人も多いのではないか。映画製作への出資はテレビ局や出版社などがほとんどで、異色の参入は業界でも話題になっている。社長の映画好きが高じたとのウワサもあるが真相は−。 (石原真樹) 同社は住宅建築やリフォームなどを手掛ける工務店で、本社は東京・新宿。資本金四億五千万円、従業員千二百五十人。実は映画以外にも、音楽イベントやフィギュアスケート大会に協賛するなどしている。 初めて映画に出資したのは「I am 日本人」(2006年、ギャガ・コミュニケーションズ)。その後「未来予想図〜ア・イ・シ・テ・ルのサイン〜」(07年、松竹)などに続き、「まぼろし〜」以降ほぼすべての東映作品に出資を決めた。自社製作にも挑戦、公開中の「ぼくのおばあちゃん」が第一作だ。 「映画をもっと広めたいんです」。木