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Online ISSN : 2186-5787 Print ISSN : 1341-1535 ISSN-L : 1341-1535
九州大学は、アトピー性皮膚炎のかゆみが脳に伝わる際に、神経伝達物質「ニューロキニンB」が必要であることを発見した。同物質は受容体NK3Rを介して機能するため、NK3Rの阻害剤はアトピー性皮膚炎のかゆみを制御するための選択肢となり得る。 九州大学は2019年8月16日、アトピー性皮膚炎の「かゆみの感覚」を脳に伝えるために必要な物質を発見したと発表した。同大学生体防御医学研究所 主幹教授の福井宣規氏らと富山大学大学院の共同研究グループによる研究成果だ。 アトピー性皮膚炎発症において、「IL-31」は主要なかゆみ惹起(じゃっき)物質として知られている。その受容体は、感覚情報の中継点として機能する脊髄後根神経節に高発現するが、IL-31がどのようにかゆみの感覚を脳に伝えているかは分かっていなかった。 同研究グループは、これまでの研究からDOCK8という分子を欠損した患者が重篤なアトピー性皮膚炎を発
理化学研究所は、皮膚の感覚神経が「皮膚バリア」によって保護される仕組みを明らかにした。皮膚バリアの減弱によって引き起こされるかゆみのメカニズム解明に寄与し、アトピー性皮膚炎などのかゆみを抑える治療法開発が期待される。 理化学研究所は2019年6月19日、皮膚の感覚神経が「皮膚バリア」によって保護される仕組みを明らかにしたと発表した。同研究所生命医科学研究センター チームリーダーの岡田峰陽氏らの共同研究グループによる成果だ。 表皮には、皮膚バリア機能を持つ構造が2つある。1つは表皮の一番外側にある死んだ角化細胞からなる角質層で、もう1つがそのすぐ内側で死ぬ少し前の角化細胞が形成するタイトジャンクション(TJ)だ。今回の研究では、TJと感覚神経の位置関係について解析した。 まず、表皮TJと神経の位置関係をレーザー蛍光顕微鏡で3次元的に解析した結果、ヒトの正常皮膚内では、TJを貫通して外側に出て
京都大学が、皮膚バリア機能、保湿機能を担う重要なタンパク質フィラグリンの発現を誘導する内因性物質として、リゾホスファチジン酸(LPA)を同定した。アトピー性皮膚炎など皮膚のバリア機能が低下する疾患の新治療法開発につながる成果だ。 京都大学は2018年11月16日、皮膚バリア機能、保湿機能を担う重要なタンパク質、フィラグリンの発現を誘導する内因性物質として、リゾホスファチジン酸 (LPA)を同定したと発表した。同大学大学院医学研究科特任教授 成宮周氏らの共同研究グループによる成果だ。 同研究では、まずヒト新生児の皮膚から表皮細胞を採取し、フィラグリン遺伝子の発現誘導を安定的に測定できる実験条件を確立した。次に、GPCR(Gタンパク共役型受容体)アレイを用いて、細胞内のシグナル伝達に関与する受容体遺伝子発現について網羅的なスクリーニングを実施し、フィラグリン遺伝子発現に関わる内因性物質を探索し
鳥取大学は、カニ・エビ殻を原料とする極細繊維、キチンナノファイバー(キチンNF)塗布による、アトピー性皮膚炎の進行抑制効果を明らかにしたと発表した。皮膚炎の予防や薬と組み合わせた治療など、キチンNFの応用が期待される。 鳥取大学は2016年3月29日、カニ・エビ殻を原料とする極細繊維、キチンナノファイバー(キチンNF)塗布によるアトピー性皮膚炎の進行抑制効果を明らかにしたと発表した。同大学農学部の東和生助教らと工学研究科の伊福伸介准教授らの研究グループによるもので、成果はオンライン科学誌「Carbohydrate Polymers」に掲載された。 鳥取県はカニの水揚げが全国トップクラスで、廃棄物となるカニの殻の有効利用が期待されているという。キチンNFは、カニ殻の主成分であるキチンをナノファイバーとして取り出したもので、幅が約10ナノメートルの極細繊維だ。さらに、処理によって繊維の表面のみ
提供:楽天株式会社 「オーガニック野菜」の普及が遅れる日本 最近では、スーパーやレストランなどで目にする機会も増えてきたオーガニック野菜。安心・安全といったメリットと共に“意識が高い人”が買うというイメージもある。そのためか、オーガニック野菜はちょっとハードルが高いと考える人は少なくない。 欧米ではごく当たり前に買えるオーガニック野菜だが、なぜ日本ではこんなにハードルが高いのだろうか。それは世界の中で、日本の有機農業があまりにも遅れをとっていることが原因だという。 平成25年に農林水産省が発表した『有機農業の推進に関する現状と課題』によれば、全国の総農家数が253万戸ある中で、「有機JAS認証畑(ほ場)」と呼ばれる、日本農林規格に基づき、農林水産大臣が定めた品質基準や表示基準に適合した農林製品に与えられる有機JAS規格の認定を受けた畑を使う農家は、わずか4千戸。全体のたった0.2%に過ぎず
by BearOnATrike 人工葉と二酸化炭素を吸収するバクテリアを使ってエネルギーを生成する研究を行っていたハーバード大学の研究チームが、バクテリアの遺伝子を操作することでエネルギー効率を10%にまで上げることに成功しました。太陽光と水と二酸化炭素さえあれば汚水からでもエネルギーを生み出せるため、電気の供給が行われていない場所での活用が見込まれています。 Harvard Scientist Engineers Bacterium That Inhales CO2, Produces Energy - Forbes http://www.forbes.com/sites/jeffmcmahon/2016/05/29/harvard-scientist-engineers-a-superbug-that-inhales-co2-produces-energy/ 植物は光合成によって太陽光
By Wladimir Labeikovsky 温室効果ガスのひとつ数えられる二酸化炭素(CO2)の排出削減は全世界的に取り組みが急務とされており、各分野で削減策の研究が進められています。なかでも電力を作り出す発電所からは多くのCO2が排出されているのですが、発電の際に排出されたガスに含まれる炭素を取り出してカーボンナノチューブを作ることでCO2の排出をゼロにして、さらに付加価値の高い物質を生みだすという研究が進められています。 Researchers assess power plants that convert all of their CO2 emissions into carbon nanotubes http://phys.org/news/2016-06-power-co2-emissions-carbon-nanotubes.html Thermodynamic asse
by Tennessee Valley Authority 我々の生活環境がどう変化しているのかというデータを可視化しているサイト「Our World In Data(OWID)」が、様々なデータをもとに、エネルギー源として最も安全なのは原子力であることを示しています。 It goes completely against what most believe, but out of all major energy sources, nuclear is the safest - Our World In Data https://ourworldindata.org/what-is-the-safest-form-of-energy/ まず示されているのは、それぞれのエネルギー源を用いて1TWh(テラワット時)の発電(エネルギー生産)を行ったときの、エネルギー生産にまつわる事故や大気汚染
コスタリカの技術研究所(TEC)が2016年6月29日に高温プラズマの生成に成功したことを発表しました。この技術は、将来のクリーンエネルギーとして期待される核融合の利用に必要なもので、コスタリカはラテンアメリカで初めてこの域に達した国となりました。 TEC hace la primera descarga de plasma en un dispositivo único en Latinoamérica | Hoy en el TEC http://tecdigital.tec.ac.cr/servicios/hoyeneltec/?q=content/tec-hace-la-primera-descarga-de-plasma-en-un-dispositivo-unico-en-latinoamerica Costa Rica makes nuclear fusion history
ドイツのマックス・プランク研究所で、核融合炉「ヴェンデルシュタイン(Wendelstein) 7-X」の初実験が行われ、ヘリウムを用いてのプラズマ生成に成功しました。 First plasma in Wendelstein 7-X | Max-Planck-Institut fur Plasmaphysik http://www.ipp.mpg.de/3984226/12_15 「ヴェンデルシュタイン 7-X」は2005年4月から建設が始まり、2014年5月に完成。そこから実際に動かすためのテストなどが1年かけて行われました。建設途中の2011年に撮影された姿はこんな感じ。 核融合炉の実現には高温・高密度のプラズマを閉じ込める必要があり、これまではトカマク型が有力とされてきましたが、ヴェンデルシュタイン 7-Xではヘリカル型(ステラレータ)が採用されました。 その見た目は「Science」
2015年12月にヘリウムプラズマの生成に成功した核融合炉「ヴェンデルシュタイン 7-X」で、今後は水素プラズマの生成も成功が確認されました。核融合炉の実用化へ向けてさらなるテストが進められていて、科学者によると2025年ごろの実用化を目指しているとのこと。 First hydrogen plasma in Wendelstein 7-X | Max-Planck-Institut für Plasmaphysik http://www.ipp.mpg.de/4010154/02_16 German scientists to conduct nuclear fusion experiment | Environment | The Guardian http://www.theguardian.com/environment/2016/feb/03/nuclear-fusion-germ
3月11日に発生した東日本大震災と原子力発電所事故は、世界のエネルギー政策に大きな影響を与えつつある。特に欧州では反原発の動きが広がり、風力や太陽光など再生可能エネルギーの需要が増える可能性が出てきた。ただ、こうした状況の中で、遠い将来をにらんだ「夢の発電設備」として「レーザー核融合」の研究も進められている。核融合と言っても、原子力ではなく、光を増幅させて強力なレーザー光線を作り、そこで生じるエ
By Paulina Clemente 世界の核融合炉研究をリードする核融合科学研究所が、最先端の高温超伝導導体の製作に成功し、従来の記録を大幅に上回る10万アンペアという超大電流を達成しました。この類を見ない大きさの電流を生み出す、核融合科学研究所・東北大学共同開発の磁性体材料によって、夢の発電所である「核融合炉」の実現に大きく近づくと期待されています。 プレスリリース / 自然科学研究機構 核融合科学研究所 http://www.nifs.ac.jp/press/140331.html 火力発電所のように二酸化炭素を排出せず、原子力発電所のような制御不能の連鎖反応が原理的に起こらないため比較的安全で、かつ、一度のサイクルで地球全体のエネルギーを賄えるほどの巨大なエネルギーを生み出すことのできる「核融合炉」は、21世紀のエネルギー問題を解消できる技術として一刻も早い実用化が望まれています
アメリカの航空機・宇宙船開発大手のロッキード・マーティンが、地球上の電力すべてを賄えるほどの巨大エネルギーを生み出せ、原子力発電のような環境汚染がない核融合炉を従来比で10倍コンパクトにした「Compact Fusion Reactor(CFR)」を開発中です。 Skunk Works Reveals Compact Fusion Reactor Details | Technology content from Aviation Week http://m.aviationweek.com/technology/skunk-works-reveals-compact-fusion-reactor-details High Hopes – Can Compact Fusion Unlock New Power For Space And Air Transport? | Things Wi
「石油は40年で枯渇する」というのと同じくらいまことしやかに語られる「核融合炉は30年で完成する」という"格言"があります。なかなか完成しない核融合炉ですが、MITの科学者が10年以内に実用化できる新しい反応器「ARC」を考案しました。 ARC: A compact, high-field, fusion nuclear science facility and demonstration power plant with demountable magnets http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0920379615302337 New design could finally help to bring fusion power closer to reality http://phys.org/news/2015-08-
by RitaE 生物の設計図である遺伝子を組み換えることで作られた遺伝子組み換え作物は、一部の人々から「人体にとって危険がある」などの理由で忌避されています。こうした人に遺伝子組み換え作物を受け入れさせるには、遺伝子組み換え作物の「安全性」を主張するよりも、遺伝子組み換え作物の「利点」を訴えることの方が効果的だという研究結果が発表されました。 What Influences Consumer Evaluation of Genetically Modified Foods? - Nguyen Pham, Naomi Mandel, 2019 https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/0743915618818168 ASU study finds that touting safety of GMOs just riles those who ar
by Milan Popovic チューリッヒ工科大学で過去4年間 遺伝子組み換え作物(GMO)についての研究を行ったDevang Mehtaさんは、GMO研究を離れることを決意したといいます。GMO研究は食料問題を解決するために必要だと考えているMehtaさんが、なぜGMO研究を離れることにしたのか、GMO研究の現状についてつづっています。 Why I'm quitting GMO research https://massivesci.com/articles/gmo-gm-plants-safe/ Mehtaさんは、「ウイルスに抵抗のある植物を作ろうとしてGMO研究を行うことは、人々から押し寄せるネガティブな反応に対処することを意味します」と語っています。このネガティブな反応は、日常的な会話に含まれるものからTwitterトロールまでさまざまですが、場合によっては抗議活動を行う人によ
ノーベル賞を受賞した107名の科学者が、「遺伝子組み換え作物の普及を国際環境NGOのグリーンピースが妨げているのは科学的ではないので反・遺伝子組み換え作物キャンペーンは即刻やめるべき」とする書簡に署名しました。そこにはさまざまな事情が絡み合っているようです。 107 Nobel laureates sign letter blasting Greenpeace over GMOs - The Washington Post https://www.washingtonpost.com/news/speaking-of-science/wp/2016/06/29/more-than-100-nobel-laureates-take-on-greenpeace-over-gmo-stance/ グリーンピースに対して遺伝子組み換え食物キャンペーンをやめるべきであるという書簡を作成したのは、19
By Stuart Caie 人口増加に伴う世界的な食料不足を解決するために製品化された、「飲む栄養機能食品」がソイレントです。そのソイレントには遺伝子組み換え作物も使用されているのですが、そんなソイレントだからこそわかる「遺伝子組み換え作物の真実の姿」を公式ブログの中で明かしています。 Soylent Blog - Proudly Made with GMOs http://blog.soylent.com/post/148000076992/proudly-made-with-gmos 地球上では9人に1人が飢えに苦しんでいると言われていますが、それにも関わらず、地球の人口は増え続けており、人類は人口増加率の上昇に合わせて2050年までに現在よりも70%も多くの食べ物を生産する必要に迫られています。荒れ地を農地や牧場に変えて農業生産量を増加させたり、既存の農地の生産効率を上げたりするこ
2019年12月10日、植物に国境はない。風に飛ばされ遠い異国に芽を出したとしても、それは己の力であって、人間かとやかくいうことでない。 【その他の写真:韓国のイメージ】 しかし、他国が開発に何十年も費やした種苗を、勝手に持っていって(一般社会ではそれを窃盗と言う)、栽培して利益を上げるというのは、もう犯罪だ。 今、韓国産シャインマスカットが、中華圏で人気の果物になっている。 シャインマスカットは、日本の広島地方において、30年もの時間をかけて交配され品種改良され研究されたブドウの品種だ。粒が大きく、きらきらと輝く姿が「シャイン」という名称にもつながっている。 この種が、韓国や中国に極秘に持ち出され、栽培されているのだ。中国産は、栽培技術が不足していて、栽培する農家も少ない。 日本産を仮に輸入するとしても価格が高い。 そこで、人的に栽培技術すらも盗みやすい韓国人グループが日本に入り込んで、
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