イランの有名な詩人、ジャラール・ウッディーン・ルーミーが12世紀にこんな詩を詠みました。「インド人とトルコ人は話が通じやすいかもしれない。トルコ人の2人は話しが一切通じないかもしれない。だから、親密の言語というものも存在するんだ。言語が通じるより、心が通じることの方が大事だ」と。今日の世界に多くの問題が起きているのは、人間が「心」を忘れたからではないでしょうか。 すべての生き物の中で、言葉で会話をするだけでなく、自分の意図を表す「文字」まで発明したのは人間だけです。この「文字」のおかげで、古代の人間の経験が後生に伝わり、文明や文化が生まれました。 世界各国の人々は文化の面で若干異なる面があっても、共通するところもたくさんあるのです。共通するものの中でも、「詩」は特に価値のあるものでしょう。詩は一般の文章に比べて覚えやすいので、宗教上の教えや伝説などを広げるために使われるようになりました。