AI(人工知能)やサブスク……。新しい技術や急成長するビジネスが登場するたびに、世間にはバズワードが流布する。だが、持続的に成長していくには、ブレない経営の軸が必要だ。「同時代性の罠(わな)」に惑わされないための、60分の思考訓練。毎回、注目企業のケースについて、一橋ビジネススクール教授の楠木建氏と社史研究家・杉浦泰氏が解説する。 第5回のテーマは「日本電産」。創業者の永守重信会長が陣頭に立ち、数々の逆境を乗り越えて世界有数のモーターメーカーとなった同社の経営を、過去に遡って分析する。 今回はウェビナーに先立ち、1997年に日経ビジネスに登場した、当時社長だった永守重信氏の編集長インタビューを再掲載する。中小型のモーターを中心に業容を広げるため、 優秀な人材や技術を抱えながらムダの多い会社買収し、傘下に収めて以降は自ら毎週通い「意識改革」を指導、業績改善につなげていると語っている。 ■こん