(英エコノミスト誌 2009年11月28日号) 11月末のマハムード・アフマディネジャド統領のブラジル訪問は、中南米諸国に取り入ろうとするイランの戦略が正しかったことを示している。 選挙で選ばれた国の指導者で、国内の政敵を外国勢力の手先と見なし、たびたび近隣諸国への侵攻を考えるような人物と、一体どう接すべきか――。 在任10年に及ぶベネズエラのウゴ・チャベス大統領を見てきたブラジルには、この問いに関していくらか経験がある。ブラジルが出す答えはいつも単純明快、相手をしっかり抱きしめる、というものだった。 11月末には、このアプローチをさらに広げ、ブラジリアを公式訪問したイランのマハムード・アフマディネジャド大統領を歓待した。ブラジルのルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルバ大統領は会談で、イランの核技術の平和利用(そう言われている)への取り組みを支持する旨を申し出た。 ルラ大統領はイスラエルについ