政府の原子力災害現地対策本部(福島市)は28日、福島第一原発から半径30キロ・メートル圏外の福島県いわき市で、0〜15歳の子供137人を対象に行った甲状腺被曝調査の結果、問題となるレベルではなかったと発表した。 調査は26、27日に同市保健所で行われた。半径20キロ・メートル圏内に住んでいて、避難してきた子供8人も対象となった。結果は、いずれも原子力安全委員会が甲状腺について定めた基準の毎時0・2マイクロ・シーベルト以下で、最大値は同0・1マイクロ・シーベルトだった。 対策本部は24日にも同県川俣町で同様の調査を行い、子供66人について問題はなかったと25日に発表した。 原発事故で拡散したとみられる放射性ヨウ素は、体内に入ると甲状腺に集まってがんの要因になるとされ、大人より子供の方が甲状腺に集まりやすいという。