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ブックマーク / tanakanews.com (12)

  • 田中宇の国際ニュース解説 - 北朝鮮で考えた(1)

    2012年5月6日 田中 宇 4月28日から5月3日まで朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)に行ってきた。知人の大学教授に誘われ、京都の朝鮮総連と、学者や左派系市民団体などとの親朝的な交流組織である「日朝友好京都ネット」の訪朝団に参加した。訪朝団は約60人で、参加者の多くは大学で朝鮮関係の研究をしている教授や大学院生だったが、朝鮮総連の人と知り合いの日人で訪朝したいと申請した市民も数名参加していた。学者の中には、北朝鮮を何度も訪問している人がかなりいた。 今回、マスコミ記者も何人か同行を希望したそうだが、北朝鮮政府がビザを出さなかった。学者の中でも、北朝鮮に批判的なことを書き連ねている人には、ビザがおりなかった。(訪朝団自体は5月5日までだが、私は拙宅が共稼ぎで、連休に学童が閉まる関係で育児があるので3日までの早帰り組に入った) (日朝友好京都ネット 2012年活動計画(案)など) 私

  • イラン核問題が妥結に向かいそう

    2012年4月10日 田中 宇 4月14日からの国際社会(米英仏露中独。P5+1)とイランとの半年ぶりの核問題の交渉再開を前に、イスラエルの政府高官たちが、イランがどこまで譲歩したらイランを脅威とみなすことをやめるかという、問題の落としどころについて語り始めた。 (Israel signals willingness to accept Western plans for next round of Iran nuclear talks) ネタニヤフ首相は、イスラエルのマスコミ取材に対し、イランが同国内のフォルドの施設で行っているウラン濃縮をやめて、すでに濃縮してあるウランを国際社会の側に引き渡すなら、核問題の解決とみなすと表明した。ネタニヤフは、イランが濃縮したウランを引き渡す代わりに、医療用など非軍事用途のウランを受け取るのはかまわないとも述べた。バラク国防相も、CNNに対して似たよう

  • 欧州は移民と折り合えるか

  • やがてイスラム主義の国になるエジプト|田中宇の国際ニュース解説

    2011年2月12日 田中 宇 2月11日夜、エジプトのムバラク大統領が辞任した。ムバラクは辞任の前日、かねてから親しかったイスラエル労働党の国会議員ベンエリエゼル(Ben-Eliezer。元国防相)と電話で20分間話した。その中でムバラクは「米政府は中東の民主化を支持すると言うが、彼らは、自分たちが言っていることの意味を理解していない。中東を民主化すると、米国を敵視するイスラム過激派の国ばかりになってしまうのに、米政府はいつまでもそのことに気づかない」と述べ、米国を非難するとともに、自分が米国から疎んぜられていることを嘆いた。 (Mubarak slammed U.S. in phone call with Israeli MK before resignation) 米政府は1979年のイラン革命で、民衆が蜂起してイラン国王を追放することを「民主化」として支持したが、それは結局、ホメイ

  • 沖縄から覚醒する日本|田中宇の国際ニュース解説

    2009年11月4日 田中 宇 昨年末、私は「世界的な政治覚醒を扇るアメリカ」という記事を書いた。それは、米国オバマ大統領の外交顧問である国際戦略家のズビグニュー・ブレジンスキーが米新聞に発表した「世界的な政治覚醒」という論文を読んで分析したものだった。私には、ブレジンスキーが米政府の隠れた戦略として、世界の人々の反米感情を煽って世界的な政治覚醒を進め、世界が米国の支配から独立していくように仕向け、世界体制を単極型から多極型に転換させようとしていると感じられた。 (世界的な政治覚醒を扇るアメリカ) 当時のブレジンスキーの論文を読み返してみると、興味深いことに気づく。そこには、世界的な政治覚醒が起きることによって、世界は(コロンブス以来)500年続いた欧米による支配が終わり「中国と日が台頭する」(the new pre-eminence of China and Japan)と書いてあるの

  • 多極化と日本(1)

    2006年9月12日 田中 宇 記事の無料メール配信 イラクとアフガニスタンで、アメリカやイギリスなどの欧米軍が敗北しそうな感じが、しだいに濃厚になってきている。 イラクでは、スンニ派が多数を占める西部と、シーア派が多数を占める南部の多くの都市で、すでに米軍は地元の民兵(非正規軍、ゲリラ)を一掃することに失敗し、次善の策として、民兵に治安維持の権限を委譲し、米軍は都市の郊外に退き、代わりに、民兵に対抗できるイラク軍(正規の軍と警察)を育成する戦略をとってきた。しかし、アメリカはイラク人の支持をすっかり失っているため、米軍が訓練したイラク正規軍に対する人々の支持も低く、正規軍は民兵に勝てない状態が固定化している。(関連記事) 最近では、米軍は地方都市における統治権をすっかり失ったため、今年7月から、米軍は軍勢を地方から撤退し、首都バグダッドに軍を結集させる戦略を取り始めた。(関連記事) しか

  • イランとアメリカのハルマゲドン 田中宇

    2006年2月21日 田中 宇 記事の無料メール配信 この記事は「イランとアメリカの危険な関係」の続きです。 1年半ほど前に「キリストの再臨とアメリカ政治」という記事を書いた。「聖書には、イスラエルと反キリスト勢力との最終戦争(ハルマゲドン)が起きるとき、ローマ時代に昇天したキリストが再び地上に降臨し、至福の時代をもたらしてくれるという預言が書かれているが、この預言を早く実現するため、イスラエルの拡大や、中東での最終戦争を誘発しているキリスト教原理主義の勢力が、アメリカ政界で強い力を持ち、ブッシュ政権を動かしている」という主旨の分析だった。 その後、イラクの泥沼化によって中東全域で反米感情が高まり、中東各地で欧米(キリスト教世界)への敵意を持つイスラム原理主義勢力が勃興し「イスラエルを潰せ」という呼びかけが強まり、ブッシュ政権はイラクに次いでイランにも戦争を仕掛けようとしている。中東はま

  • イラン核問題:繰り返される不正義

    2006年2月7日 田中 宇 記事の無料メール配信 最近の国際情勢は、表向きに見えている状況や筋書きと、事態の流れを詳細に見ていくと見えてくる真相とが大きく違っているものが多いが、それが特に顕著なものの一つが、イランの核開発をめぐる問題である。 この問題について表向き報じられているのは「イランは核兵器を開発しようとしており、欧米はそれを阻止しようとしている」という筋書きである。ところが実際には、イランは核兵器を開発する試みを行っていない。イランは、国際的に認められていない核兵器開発が行われていないか監視する国連組織IAEA(国際原子力機関)の査察を必要に応じて受け入れており、IAEAはこれまでに何回か「査察したが、イランが核兵器を開発しているという証拠は見つかっていない」という主旨の報告書を発表している。(関連記事) IAEAとアメリカ、イスラエルのいずれもが「イランは核兵器を持つまでに1

  • 続・ウクライナ民主化の戦いのウソ

  • イスラム過激派を強化したブッシュの戦略

    2005年12月28日 田中 宇 記事の無料メール配信 イスラエルの政界で「右派外し」や「総中道化」の動きが続いている。 イスラエルでは1995年にラビン首相が暗殺されて中東和平合意が崩壊し始めて以来、それまで強かった中道左派(労働党)に代わり、右派(リクード)が台頭した。イスラエルでは、左派はアラブ側との和解を目指し、右派はアラブ側の追い出しや弱体化を目指している。2001年の911後、ブッシュ政権がアラブ・イスラム世界との「テロ戦争」や「中東民主化」を始めたことにより、アメリカとイスラエルが一心同体となってアラブ側と戦う体制ができあがり、イスラエル政界における右派の優位は不動のものになったかに見えた。 だがそれから3年後、イラク占領が泥沼化した上、アメリカがイラクの「大量破壊兵器」などに関してウソをついて戦争を始めたことが明らかになったため、中東全域で反米感情が強まり、イスラム過激派へ

    odd991
    odd991 2005/12/30
    包囲されるイスラエル
  • 日本の孤立戦略のゆくえ -首相の靖国参拝と日米の中国包囲策は

    2005年11月24日  田中 宇 記事の無料メール配信 11月18、19日に韓国の釜山で開かれたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)で、小泉首相は、中国の胡錦涛主席に首脳会談を断られ、今回の議長である韓国の盧武鉉大統領も、小泉首相には、議長の社交辞令としての20分しか会談時間を割り当てなかった。一方、中国韓国の間の会談では、首相の靖国神社参拝に反対する意志が確認され、中韓が組んで、靖国参拝する小泉の日を排除するかたちとなった。日国内のマスコミの論調も、小泉外交は失敗しつつある、というトーンが目立つようになった。 しかし私が見るところ、小泉外交は「失敗」していない。小泉首相は、10月17日に靖国神社を参拝した時点で、11月のAPECでは中国韓国から冷たい扱いをされることは、十分に予測していたはずだ。むしろ小泉はAPECで格的な日中、日韓の首脳会談をしなくてすむように、10月に靖国

    odd991
    odd991 2005/11/28
  • フジモリの勝算

    2005年11月15日 田中 宇 記事の無料メール配信 南米のペルーでは、来年4月9日に大統領選挙が予定されている。投票日まで残すところ5カ月を切った11月6日、日に亡命して5年になるアルベルト・フジモリ前大統領が動き出した。 彼は、東京からチャーター機に乗り、ペルーの隣国チリの首都サンチャゴに飛んだ(定期便を使うと、アメリカの空港で乗り換えねばならず、米当局に逮捕されるおそれがあるため、チャーター機を使った)。 彼は、ペルー政府から訴追されて国際指名手配されており、チリに入国拒否されるおそれもあったが、入国は果たし、代わりに入国から12時間後にチリ当局に逮捕され、拘置された。逮捕されたことは、行動として失敗だったとも受け取れるが、フジモリの支持者は「計画通りの行動だった」と述べている。(関連記事) ▼罪を晴らしにチリに入国 フジモリは昨年から、06年の大統領選挙に出馬するため、選挙の前

    odd991
    odd991 2005/11/21
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