[大阪市 7日 ロイター] - カジノ誘致をめざし大阪が気炎を吐いている。カジノ解禁に向けた法案整備をにらみ、府・市は統合型リゾート(IR)立地に向けた準備委員会を設置。橋下徹市長らの誘致キャンペーンにも力が入ってきた。だが、カジノ振興を大阪再生の起爆剤にしようという熱い期待の一方で、地元政界の混乱やギャンブル推進への反発など、向かい風も吹きつつある。 「完全に東洋のベニスになります」──。4月7日、大阪市内で開かれた「大阪都構想シンポジウム」で、橋下徹市長はこう宣言した。臨海部の人工島「夢洲(ゆめしま)」にIRを誘致し、海を隔てて都心側にあるユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市此花区)とつながる鉄道網を新設。かつて宣教師が大阪・堺をなぞらえたように、一帯をイタリアのベネチアのような魅力のある一大観光地に整備するという構想だ。