「星海社」の設立会見に臨む(左から)講談社の野間省伸副社長、星海社の杉原幹之助社長、同・太田克史副社長=東京都文京区の講談社 出版不況の中で電子書籍が普及元年を迎え、危機に立たされた出版社がデジタルメディアとの共存を模索している。講談社は今年4月、100%出資の子会社「星海社」を設立。WEBと紙の書籍、イベントを組み合わせた「新しい出版事業」の確立を目指し、試行錯誤を重ねている。(長谷川陽子) コピー&ペーストも自由 「よく電子書籍の会社だと思われがちなんですが、そうではないんです。もちろんいずれは参入しようと考えていますが」 星海社の杉原幹之助社長(40)はそう語る。 星海社が事業のメーンに据えるのは、独自のウェブサイト「最前線」。まずこのサイトで、新作の小説や漫画を無料で公開する。作品のコピー&ペーストも自由で、気に入った小説のフレーズを、ツイッターの画面に張り付けることもできる。 そ