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ブックマーク / aniram-czech.hatenablog.com (19)

  • ハズレのくじを引く - チェコ好きの日記

    僕がまだ年若く、心に傷を負いやすかったころ、父親がひとつ忠告を与えてくれた。その言葉について僕は、ことあるごとに考えをめぐらせてきた。 「誰かのことを批判したくなったときは、こう考えるようにするんだよ」と父は言った。 「世間のすべての人が、お前のように恵まれた条件を与えられたわけではないのだと」 『グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)』 一時期、フィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』の冒頭は、なぜこの文章なのだろうと疑問に思っていたこともあった。だけど今は、これ以外の書き出しはないだろう、という気がしている。世の中は全然、平等なんかじゃない。そんなことは、早い人であればもう小学生の頃には気が付いている。だけど20代まではどこか、せめて隣の友人くらいは対等な存在で、自分と同じ世界が見えているはずだという幻想にとらわれがちだ。 今これを読んでいるあなたは、自分を「恵まれた」

    ハズレのくじを引く - チェコ好きの日記
  • 思い出を愛しているの? - チェコ好きの日記

    1. 「誰」を愛しているの? 数年前、恋人と一緒に見たとあるテレビ番組のことを、よく覚えている。 番組の特集は「認知症」で、画面に映っていた高齢のご夫婦は、旦那さんのほうがほぼ寝たきりで、おまけに認知症を患っていた。奥さんは、その介護をしているとのことだった。老老介護というやつである。 旦那さんは、どうやら奥さんのことを忘れてしまっているらしい。いつも世話をしてくれている女性は、自分のではなく、お手伝いさんだと思っているとのこと。「この人は何にも覚えてない」と奥さんは笑っていたが、何十年も一緒に暮らした記憶がなかったことになっているのだから、つらくないはずはなく、その笑みの奥には何かしらを押し殺した感情があるように見えた。 ある日、奥さんが旦那さんのベッドの脇で泣いている映像が映し出される。何があったのかと話を聞くと、「プロポーズされた」とのこと。旦那さんの中で、「奥さん」という存在は曖

    思い出を愛しているの? - チェコ好きの日記
  • 【2】私は島とセックスできただろうか? - チェコ好きの日記

    バリ島旅行記の続き。 【1】サイババの弟子に未来を占ってもらってきた。 - チェコ好きの日記 バリ島の伝統的呪術師「バリアン」のいまいちすっきりしない占いを体験した日の夜、私はガイドのワヤンさんにすすめられ、ウブドの中心地で伝統芸能のケチャダンスを鑑賞してみた。 しかし当然といえば当然なのだけど、「観光客向けにやっている」感が否めない。それもそのはず、ケチャは1920年代から30年代にかけて、廃れきっていたところをドイツ人の画家が再興させバリの伝統芸能ということに「した」、なんて話を聞いた。日の初詣も明治から大正にかけて鉄道会社が行なったキャンペーンがもとになっているという話があるけれど、まあ伝統の中にはそんなものもあるのだろう。 が、じゃあケチャはつまらなくて見る価値がなかったかというと、もちろんそんなことはない。火の玉を素足で蹴っとばすショーがあったのだけど、あれは普通に危ないしどう

    【2】私は島とセックスできただろうか? - チェコ好きの日記
  • 感想文:雨宮まみ『東京を生きる』 - チェコ好きの日記

    人の訃報に触れてその人のを手にとってみるという行為は、咎められはしないもののあまり品の良い行ないだとは思えない。だけど、そういえばどんなことを書いていた人だったんだっけ、とAmazonで検索していたらどうにも止まらなくなってしまい、気が付いたときには雨宮まみさんの『東京を生きる』が自宅に届いていた。 東京を生きる 作者: 雨宮まみ出版社/メーカー: 大和書房発売日: 2015/04/22メディア: 単行この商品を含むブログ (11件) を見る 読み終わったとき、私は残念ながらこので雨宮まみさんが描いた世界には1ミリも共感できない、とまず思った。 だけど、私はそもそも「共感」というものに、あまり価値を置いていない。共感できるから素晴らしくて、共感できないから理解できないなんて考えは、悪いけどちょっと幼稚だなーと思う。1ミリも共感できなくても素晴らしいと感じるものはあるし、すごく共感でき

    感想文:雨宮まみ『東京を生きる』 - チェコ好きの日記
  • 私が今年いちばん感動した本について。:国分拓『ヤノマミ』 - チェコ好きの日記

    シンガポールを発った飛行機がバリ島のングラライ空港に向かっているとき、私は席で目元にウェットティッシュを当て、赤く腫れた目をごまかすのに必死であった。そしてその不自然な様子を、隣の席(正確には隣の隣の席。真ん中の席が空席だった)に座っていた白人のおばさんに、ちょっと心配されながら見られていたように思う。 それから数時間が経ち、夜がすっかり明け、飛行機がもう間もなく着陸するというときだ。 さきほどの白人のおばさんは、機体がだんだんと近付いていくバリ島の海岸線を小窓の外に見つめながら、「Very Beautiful……」とうっとり呟いた。 どれどれと思い覗いてみると、確かになかなか悪くない光景ではあるが、空は微妙に曇っているし、海は青というよりはグレーである。BeautifulにVeryをつけるほどでもない。 と、色気のないことを考えていたら、おばさんは振り向いて自分に同意を求めてきた。しょう

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  • 新宿よりパレスチナのほうが近い イベント後記 - チェコ好きの日記

    8月6日(土)、お知らせしていたとおり、株式会社Waseiのくいしんさん、鳥井さんと一緒にトークイベントを行ないました。当日は8月らしくわかりやすい猛暑日で、こんな日に遠いところご足労いただいたみなさんには当に感謝です。 aniram-czech.hatenablog.com もちろん反省点なども多々あったのですが(百点満点のイベントを開催できたことはない)、それはそれとして、イベントが終わったあとにいろいろと1人で考えたことなどを書いてみようかと思います。 新宿よりパレスチナのほうが近い まず、これはイベント当日ではなく、その前にWaseiの2人と行なったツイキャスが終わったあとに、1人でぼんやりと考えていたことです。 aniram-czech.hatenablog.com なんか、私はやたらと海外旅行に行きたがる性分で、あと関係ないかもしれないけど、小説も日文学が苦手で海外の翻訳

    新宿よりパレスチナのほうが近い イベント後記 - チェコ好きの日記
  • 自爆テロって、どんな人がやるんだろう? 『パラダイス・ナウ』 - チェコ好きの日記

    先日4月16日から、『オマールの壁』という映画が渋谷アップリンク等で公開されています。『オマールの壁』ってどんな映画? という人は、よろしければ以下をご覧ください。 aniram-czech.hatenablog.com それで、『オマールの壁』と同じハニ・アブ=アサド監督の、『パラダイス・ナウ』という作品があるんです。舞台は『オマールの壁』と同じパレスチナ自治区で、ヨルダン川西岸のナブルスという町に設定されています。ヨルダン川西岸地区っていうのは↓このへんです。ヨルダンと接している黄色いところです。私の汚い字については触れないでください。 『オマールの壁』はたぶん私の2016年ナンバーワンとなる映画ですが、実は個人的には『パラダイス・ナウ』のほうが、『オマールの壁』より好きだったりします。なぜかというと、恋愛要素がないからです。上記の記事であれだけ三角関係が云々といっておきながら、私は基

    自爆テロって、どんな人がやるんだろう? 『パラダイス・ナウ』 - チェコ好きの日記
  • よくある三角関係の話……にならなかった話、『オマールの壁』 - チェコ好きの日記

    男の子二人と、女の子が一人いるんですよ。三人は幼馴染なんですが、男の子二人がそろって一人の女の子が好きなわけです。まあ、よくある話ですね。だけどこの一人の女の子もちょっといけないところがあって、二人の気持ちを知っていながらどっちつかずの態度をとるもんだから、男の子二人が混乱するわけです。 女の子には兄がいて、この兄と男の子二人も仲がいい。だから主人公は、好きな女の子と、その兄と、それから三角関係でちょっとギクシャクしてしまっている親友に、会いに行くわけです。だけど、この「会いに行く」のが、すっごく大変なんですね。 なぜなら、イスラエルとパレスチナを分断している壁を、ロープでよじのぼって越えていかないといけないから。向こうの兵士に見つかったら、運が悪ければその場で銃で撃たれて殺されます。上の写真は私が先月パレスチナ自治区のベツレヘムで撮影した「壁」ですが、映画の冒頭でもちょうど同じような「壁

    よくある三角関係の話……にならなかった話、『オマールの壁』 - チェコ好きの日記
  • 3Dのルールを破れ ゴダール『さらば、愛の言葉よ』感想文 - チェコ好きの日記

    「想像力を欠く者はリアリティに逃げ込む」とゴダールは言う。 彼自身の想像力は完全無欠だ。 ーーウエスト・フランス ★★★ 今となってはすっかりお馴染みとなった映画の3D上映ですが、そういえば私が初めて観た3D映画って、ティム・バートンの『アリス・イン・ワンダーランド』でしたね。最近観たやつだと、『ベイマックス』はもちろん3Dでした。 ところで、2Dと3Dの間には、やはり大きな断絶があるようです。私も撮影方法についてはよくわかっていないことが多いのですが、3Dの効果を最大限に活かすために、ズームをやったらダメとか、被写体との距離を一定に保てとか、手持ちカメラでの撮影はダメとか、そういった「決まりごと」が、いろいろとあるようなんですね。 だけど、そこは映画界の寵児、80歳にして現役のジャン=リュック・ゴダールなわけで、彼はそんな「決まりごと」を次々に破ってしまいます。おかげさまで、エンターテイ

    3Dのルールを破れ ゴダール『さらば、愛の言葉よ』感想文 - チェコ好きの日記
  • 東京の美術館の、大きな大きな問題点 - チェコ好きの日記

    私のなかでけっこう長くひっかかっていた問題があったのですが、「でもまぁ、これたいしたことじゃないのかな?」と思って、表立ってはあまり深く考えてこなかったんですね。でも先日とあるを読んでいたら、まさに私がひっかかっていたその問題が出てきてたので、「あ、やっぱりたいしたことあったんだ」と考え直した次第です。 というわけで、今回はその”問題”、東京の美術館についていろいろ書きます。 奈良美智の作品はどこで観る? 最初にいっておくと、東京の美術館てすごく面白いんです。ルーブルなりオルセーなりエルミタージュなり、世界中の有名美術館のコレクションが次々にやってくるし、現代アートだって充実していると思います。でも、こういった期間限定の〈企画展〉に夢中になれるのって、たぶん私が「首都圏に住んでいる日人」だからなんですよね。自分の住んでいるところに目新しい作品が次々にやってきたら、楽しいに決まってます。

    東京の美術館の、大きな大きな問題点 - チェコ好きの日記
  • コンテンツがどんどん短くなる世の中なので、「長回し」を撮れる映画監督はたぶん最強になる - チェコ好きの日記

    タイトルでほぼ全ていってしまったので、以下は補足説明なんですけども。 最近の流れを見ていると、多くの人に好まれるコンテンツというのは、どんどん短く、あるいは直感的に理解できるようなものへと変化してきているようです。文章であれば字数が少なければ少ないほどいいし、もっといえば文章すら不要である、なんていう記事も話題になりました。 「当に文字って必要ですか?」メディア出身の人気ブロガーが語る「今の時代に読ませる」ための全て #ブロフェス2014 | エアロプレイン 個人的な好みは置いておくとしても、この流れはおそらく止められないでしょう。しかし少々頭のカタい私は、「一瞬で広まり一瞬で理解されるものは一瞬で古くなるし一瞬で通用しなくなる」と考えているので、コンテンツの作り手としては、短いコンテンツも長いコンテンツも、直感的に理解できるモノも直感的には理解できないモノも、両方とも変幻自在に作れるよ

    コンテンツがどんどん短くなる世の中なので、「長回し」を撮れる映画監督はたぶん最強になる - チェコ好きの日記
  • 美術史、ヤンキー絵画を語る『ラッセンとは何だったのか?』 - チェコ好きの日記

    イルカの絵、といえばだれでも真っ先に、クリスチャン・ラッセンの絵画を思い浮かべるのではないでしょうか。目に鮮やかなその作風は、一度見たら忘れられない鮮烈な印象を、私たちにあたえます。 ※ラッセンのジグソーパズル このクリスチャン・ラッセンという人の作品は、日では80年代後半〜90年代前半に、ブームの全盛期を迎えました。今では少々影が薄くなった気もしますが、一時期はおもちゃ屋さんのジグソーパズルコーナーへ行けば、ハワイのお土産屋さんに行けば、水族館へ行けば、カラオケに行けば、パチンコに行けばーー必ずラッセンの絵か、あるいは「ラッセン的なイメージ」が溢れていたような記憶が、確かにあります。 私は1987年の生まれなので、その全盛期の頃の「ラッセン」を、ぼや〜っとした印象でしか知りません。でも、ジグソーパズルとか水族館とか、自分を取り囲む環境のなかで「ラッセン」あるいは「ラッセン的なるもの」を

    美術史、ヤンキー絵画を語る『ラッセンとは何だったのか?』 - チェコ好きの日記
  • 【NYひとり旅/4】ニューヨークのJAZZ ポートレイト・イン・ビレッジ・バンガード - チェコ好きの日記

    再び旅行記です。 【NYひとり旅/3】タイムズスクエアは渋谷みたいなもん/話題のハイライン - チェコ好きの日記 ハイラインを歩いて終点から出たあとは、14thの駅のほうまで進み、1日目の目玉であった憧れの場所、ビレッジ・バンガードへ行きました。 知らなかったら素通りしてしまうかんじの小規模な店構えだったのですが、改めて写真で見ると堂々たる風格、やはり伝説の場所です。しぶい。超かっこいい。 伝説のジャズクラブ、ビレッジ・バンガード ニューヨークには歴史あるさまざまなジャズクラブがあって、私も名門であるブルーノートやバードランド、ディジーズ・クラブやイリディウム、スモークなどなど、どこに行こうかかなり迷ったのですが、最終的に選んだのはこのビレッジ・バンガードでした。 私は正直な話ジャズにあまり詳しくないのですが、ビレッジ・バンガードは世界のジャズファンの間で一番有名なクラブであり、あのマイル

    【NYひとり旅/4】ニューヨークのJAZZ ポートレイト・イン・ビレッジ・バンガード - チェコ好きの日記
  • バルテュス、ろくでなし子…「芸術」と「わいせつ物」の闘争はまだまだ続く! - チェコ好きの日記

    突然ですが、2014年8月号の芸術新潮はなかなか素敵な切り口で特集を組んでおり、ぶっとんでておすすめです。店頭で見かけたら、ぜひ手にとって覗いてみてください。 芸術新潮 2014年 08月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2014/07/25メディア: 雑誌この商品を含むブログを見る なかにはけっこうどぎつい絵があったりしますが、そういうのもたくさん観て、脳みそぐるんぐるんされるかんじがとても楽しいです。 ★★★ しかし、上の芸術新潮の特集を観ていると、やはり考えてしまうのが、「芸術」と「わいせつ物」の関係です。最近逮捕された「ろくでなし子」さんの件が記憶に新しいですが、一応下記のページを読んでみたものの、やっぱり何がOKで、何がNGなのか、その基準がよくわかりません。 わいせつ物頒布等の罪 - Wikipedia ろくでなし子さんの件も、1つは従来のように「芸術」と「わい

    バルテュス、ろくでなし子…「芸術」と「わいせつ物」の闘争はまだまだ続く! - チェコ好きの日記
  • 夢って、意外に簡単に叶います。『ラファエル前派展』面白かった。 - チェコ好きの日記

    中学生のとき、美術の授業中に教科書をボ〜っと眺めていたら、ふと目にとまった絵がジョン・エヴァレット・ミレイの『オフィーリア』でした。 目にとまった瞬間、「あ、これはやばい絵だ」と思った私はその場でシャキーンと凍り付いてしまい、「これは、いつか物を観に行かなくてはならない」と、そのとき誓ったのです。 それからというもの、「ミレイの『オフィーリア』の物を観る」ということは、私の夢というか人生の目標のような存在になり、機会があるごとに「ミレイってイギリス人だったのか」とか「『オフィーリア』ってロンドンの美術館にあるのか」とか、絵に関する様々な情報を脳みそにインプットし続けてきたのです。 そして、一大決心を固めた(単に、旅行に行くことにしたともいう)のが2013年の夏。ミレイの『オフィーリア』が眠るロンドン、テート・ブリテンへ足を運びました。しかし。 私がロンドンに行ってきた理由。 - チェコ

    夢って、意外に簡単に叶います。『ラファエル前派展』面白かった。 - チェコ好きの日記
  • 絵画に隠された意図を読む - チェコ好きの日記

    芸術作品を鑑賞するとき、必要なのは「感性」だと思いますか、それとも「知識」だと思いますか? 結論からいうと、「『感性』だけでも楽しめるけど『知識』があるとなおよし、ただし『知識』だけで観るのはつまらない」といったあたりが、おそらく正解に極めて近い解答です。 『あなたの美術の知識がどれくらいあるかを試す例題10問 - (チェコ好き)の日記』でも書きましたが、私たちのような一般人が、普通に文字の読み書きができる社会になったのは歴史的にみればつい最近のこと。それまでは長らく、文字の読み書きなんて一部の貴族や高僧以外できない、必要ない、という社会がずっと続いていたのです。 そんな時代に絵画が果たしていた役割の1つが、「メディア」でした。絵のなかに様々なモチーフを盛り込んで、文字の読み書きができない大衆に対して「こういうことをしていると地獄に落ちますよ」「こういうふうにすれば天国に行けますよ」みたい

    絵画に隠された意図を読む - チェコ好きの日記
  • この世に完全なるオリジナルは存在しない - チェコ好きの日記

    突然ですが、下の画像を見てください。 これは、チェコが生んだ奇才、ヤン・シュヴァンクマイエルの『ヴァイスマンとのピクニック』という短編映画の1ショットです。『ヴァイスマンとのピクニック』は、こちらのDVDに収録されています。 ヤン・シュヴァンクマイエル 短篇集 [DVD] 出版社/メーカー: 日コロムビア発売日: 2005/02/23メディア: DVD購入: 1人 クリック: 45回この商品を含むブログ (39件) を見る で、次です。 これは、私が2008年にチェコに旅行に行った際、プラハ市内のお土産屋さんの入口で撮影した写真です。 上の画像と、似てません? 似てますよね?? この世に完全なるオリジナルは存在しない チェコ人の映画監督であるヤン・シュヴァンクマイエルという人は、独特の世界をもった映像を作る人です。そして私は、シュヴァンクマイエルが描く独特の映像世界は、彼が自力で、独力で

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  • あなたの美術の知識がどれくらいあるかを試す例題10問 - チェコ好きの日記

    美術出版社が主催している、「美術検定」という検定があります。美術作品への背景知識がどれくらいあるかをはかる、趣味検定です。出題範囲は、西洋・東洋、時代を問わず、いわゆる美術作品と呼ばれるものすべてが対象となり、幅広いです。 美術検定 私はゆくゆくはこれの1級をとりたいと日夜努力している(?)のですが、今年受けようと思っていた2級の検定試験は、他の資格試験の勉強を優先したため、受検自体を泣く泣くあきらめることとなりました。 ちなみに昨年は3級を受けたのですが、忙しくてまったく勉強できなかったにも関わらず、過去の遺産で合格することができました。3級は、初心者にもおすすめのレベルです。 美術検定2012 3級に合格していた話。 - (チェコ好き)の日記 しかし1級・2級は、ちょっと問題集を見ただけでも難問ぞろいなのがわかるので、さすがにこうはいかないでしょう。 もちろん、努力して勉強して合格した

    あなたの美術の知識がどれくらいあるかを試す例題10問 - チェコ好きの日記
  • 「屏風」のカッコよさにせまる! - チェコ好きの日記

    タダ券をもらったので、 先日横浜美術館で開催されている『横山大観展』に行ってきました。 横山大観展 ― 良き師、良き友 が、私は西洋美術脳なので、日・東洋美術については、いまいちその魅力をよくわかっていないんじゃないかと我ながら思っているわけです。 なのでこの『横山大観展』も、掛け軸とかその他もろもろの有名な絵を見ても、正直「ふ〜ん、そうなの……」という感じでした。 ただ1つ、「屏風」というジャンルをのぞいては。 屏風カッコイイ! 横山大観 『寒山拾得』 上記の画像は、現在横浜美術館で見ることができる横山大観の『寒山拾得図』です。ネット上の画像だともちろん真っ平らなんですが、実際には「屏風」なので、ギザギザに折った状態で展示されています。 ※こういう感じ ギザギザなので、「屏風」って2次元の絵だけれど、実は“立体”なんですよ。 もともとそれなりのデカさがある作品だということもあるけれど、

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