WWDC以来、自分の過去の原稿を読み返している。IntelからARMへのアーキテクチャ移行がスタートされるということで、「Rosetta」と「ユニバーサルバイナリ」が再びスポットライトを浴びることになったからだ。特に後者のユニバーサルバイナリは、2度目どころか3度目、AppleによるNeXT Software買収の隠れたメリットを思い知らされている。昔話を含め、ユニバーサルバイナリとの付き合いかたをあれこれ綴ってみたいと思う。 NeXT以来の"伝統技能" AppleによるNeXT Software買収といえば、まず思い浮かぶのはSteve Jobsというアイコン/カリスマの復活だが、会社の資産という意味ではNEXTSTEP/OPENSTEPで間違いない。 買収が決まった当時、NeXTは「Web Objects」という動的にWEBページを生成するサーバおよび開発フレームワークに注力しており、