名匠ガイ・リッチー監督初の戦争映画『コヴェナント/約束の救出』(2024年2月23日公開)は、米兵士とアフガニスタン人通訳者の絆を描き、米国の観客から絶賛された社会派ヒューマンドラマだ。 アフガニスタン支援に長く関わり、現地の実情をよく知る認定NPO法人「REALs(リアルズ)」の瀬谷ルミ子さんに、いまこの作品を見る意義について聞いた。 2021年8月15日、長らく忘れられていたアフガニスタン情勢に世界中が目を向けた。2001年から駐留していた米軍が撤退を進めるなか、イスラム主義勢力タリバンが首都カブールを制圧し、暫定政権を発足させたのだ。 外国政府や軍に協力した人たちは、タリバンに殺害される恐怖に怯えながらいまも潜伏生活を送るなど、現地では危機的な状況が続いている。 20年に及んだアフガニスタン戦争が米国を衰退させ、昨今の世界情勢の不安定化を招いたという見方もある。 世界最強と目された米