海が乳白色に染まる!ニシン(鰊・鯡)は「春告げ魚」とも呼ばれ、初春に、産卵のために沿岸にやってきます。 大群が浅瀬に押し寄せ、一斉に産卵をし、海がニシンの放卵放精により乳白色に染まる現象を、「群来(くき)」と言います。 僕は、「ニシンブルー」と呼んでいます。 ニシン漁で栄えた北海道留萌周辺では、昭和の中頃までは、毎年のように群来が見られたそうですが、近年、ニシンの数も激減し、群来はめったに見られなくなりました。 小規模な産卵は数年に一度ありますが、小規模だとすぐに海に拡散して消えてしまうので、観察は難しいのです。 僕自身、40年間生きてきて、群来を見たことはありませんでした。 ところが、今年、留萌での大規模な群来を、この目で見ることができました。 漁師さんの話では、留萌市の景勝地・黄金岬での群来は、昭和28年以来のことだそうです。実に、68年ぶり! 75歳の僕の父親を呼び、群来を見てもらい