カバーに描かれたダイオウイカが黄金に輝いている。幼い日から何度も見た、図鑑の中の「マッコウクジラ VS.ダイオウイカ(想像図)」ではこんな色ではなかった。本書がキラキラと輝いているのも、昨年、世界で初めて生きているダイオウイカの映像を捉えた著者の功績といえるだろう。 本書は児童書である。おそらくHONZで初めての児童書の書評だろう。たった64ページ。大人ならあっという間に読み終わる。「2段組、500ページ超」みたいな本ばかり読む、ほとんど変態の部類に属する村上浩が、無駄に鍛えた筋肉(きっと重い本を持つためなのだろう)をピクピクさせながら、「土屋さん、そんなラクするなんて、ありえないっすよ」とつぶやくのが聞こえるようだ。メルマガ編集長になって増長している栗下直也に至っては、「いいかげん生きものの本のレビューはやめろよ。野坂のレビューほうがずっと面白いんだよ」と怒り心頭であろう。まあ村上はいい