Zen 3アーキテクチャ採用の新世代CPUはゲームにおける性能が大きく向上した Ryzen 9 5900X Ryzen 7 5800X Text by 米田 聡 Zen 3アーキテクチャを採用するAMDのデスクトップ向けCPU「Ryzen Desktop 5000」(以下,Ryzen 5000)シリーズが11月6日に発売となる。価格や製品構成はすでに発表されたとおりで,まずは4製品が発売される予定だ。 発売に先立ち,4Gamerでは,12コア24スレッド対応の「Ryzen 9 5900X」と8コア16スレッド対応の「Ryzen 7 5800X」をテストする機会を得たので,定番のテストで気になるゲーム性能などをチェックしていきたい。 Ryzen 9 5900X(左)とRyzen 7 5800X(右) Ryzen 9 5900Xの製品ボックス(左)と中身(右)。これらのリテール向け製品ボックス
今回はIntel Visionの話でも、と思ったのだがオンラインでの情報配信は5月18日からと発表の1週間遅れになっており、現時点では基調講演くらいしか説明する内容がないので後送りにさせていただき、AIプロセッサーの話をしよう。Linley Spring Processor Conference 2022で発表されたTetraMemのmemristor(メモリスタ)だ。 メインメモリーだけで演算処理を行なう高速化技術 In-Memory Computing AI処理の効率化、というテーマでのアーキテクチャーの提案はいろいろあることについてはこれまでいくつか紹介してきたが、その1つにIn-Memory Computingがある。 要するにメモリーと演算器が別々に置かれており、かつ演算にあたっては「メモリーからデータを取り出す」「演算結果をデータに格納する」にそれぞれ無駄に消費電力がかかる(デ
米Micro Magicが、世界最速をうたう64ビットRISC-Vコアを発表した。「Apple M1」チップや「Arm Cortex-A9」コアベースのチップにも追い付ける性能を実現できるとする。同社は、「RISCのベテラン共同開発者であるDavid Patterson氏が当初掲げていたRISCアーキテクチャ構想をうまく実行することにより、既存の電池式デバイスの電力バジェットの範囲内で快適に動作させることが可能になった」と考えているようだ。 Micro Magicは2020年10月末に、「当社が開発した64ビットRISC-Vコアは、5GHzのクロック周波数と、1.1Vで1万3000のCoreMark値を達成した。公称電圧0.8Vで動作する単一のコア(シングルコア)は、4.25GHzで1万1000CoreMarkを達成し、消費電力はわずか200mWである」という、たった二つの文だけの簡潔なリ
Googleが命令セットアーキテクチャ「RISC-V」に最適化したAndroidの開発を行っていることが分かりました。2022年12月開催のサミット「RISC-V Summit」に登壇したGoogleはRISC-Vを「ティア1(最優先)のプラットフォーム」と見なすことを望んでいますが、実現には数年かかるという見方を示しています。 Google announces official Android support for RISC-V | Ars Technica https://arstechnica.com/gadgets/2023/01/google-announces-official-android-support-for-risc-v/ Keynote: The Android Open Source Project and RISC-V - Lars Bergstrom, Go
GPUは本来PCの画像処理に特化したプロセッサであり、以前はゲーマーなどが主な顧客層となっていました。ところが、近年では人工知能(AI)や高性能計算(HPC)に対する需要が急増しており、世界中でGPUメーカーが誕生していることを市場調査企業のJon Peddie Researchが発表しました。 GPU Developments 2022 V1.docx - Sample_GPU_Developments_2022_V1 (PDFファイル)https://mms.businesswire.com/media/20221220005263/en/1669467/1/Sample_GPU_Developments_2022_V1.pdf The Rise of China GPU Makers: AI and Tech Sovereignty Drive New GPU Entrants |
3ヵ月近く間が空いてしまったが、AIプロセッサーに戻りたい。今週のお題は、SamsungのPIM(Processor In Memory)である。このSamsungのPIMは連載606回で一度触れている。この時はISSCCにおける発表をベースにPIMの内部構造をお届けした。 実のところ、この時の説明はまだ研究室レベルの話であり、それもあって記事の最後では「今回のものはあくまでも研究レベルの話で、今すぐこれで製品を実用化できるものではない。研究レベルであれば問題ないが、実際にこれを利用するためには開発環境と稼働環境について、OSレベルから手を入れる必要がある(少なくとも今のLinuxのままでは動作しない)」と書いたのだが、今年のHot Chipsでこれをひっくり返す発表があった。 データの移動を減らして電力を下げるため プロセッサーをメモリー内部に入れるアイデア PIMについて簡単にまとめて
プロセッサー版のLinuxと呼ばれる「RISC-V」を活用する機運が、着実に高まってきている。 RISC-Vは、これまでのCPUコアの命令セット・アーキテクチャー(ISA)にはない数々の特徴がある。ライセンスフィーとロイヤルティーが無償で利用可能なオープンソースであること、特定用途に向けた専用プロセッサー・コアを開発しやすいことなどである。これらの特徴から、x86やArmといった業界標準のCPUコアに代わる選択肢として注目を集めている。 そして今、独自半導体チップの開発競争を繰り広げるスマートフォン・メーカーやAIチップ開発を推し進めるIT企業、さらには、米中経済戦争で中国企業が抱える継続的なプロセッサーの調達への不安という課題を解決するブレークスルーとして、RISC-Vの活用が急激に活発化しつつある。 米ウエスタンデジタル(Western Digital)は自社製HDDやSSDのコントロ
ルネサス エレクトロニクスは、オープンソースのプロセッサー命令セット「RISC-V」ベースのCPUコア(以下RISC-Vコア)を使って、ASSP(Application Specific Standard Product:応用先を絞った汎用IC)を開発する(ニュースリリース)。同社がRISC-Vを採用するのは、今回が初めて。台湾Andes TechnologyのRISC-Vコアを集積したASSPを開発し、2021年下期にサンプル出荷を開始する予定。 現在、携帯電話機/スマートフォン向けSoCや32ビットマイコンでは、広く英ArmのCPUコア(以下、Armコア)が普及している。一方でArmコアの普及が進み過ぎて独占状態になることを懸念する声もある。研究者や大学、企業などが「RISC-V Foundation」と呼ぶ組織を設立し、Armコアに対抗すべく、プロセッサーの命令セットなどを定義してオ
AMD、Apple、Intelと、米大手IT企業を渡り歩きプロセッサの開発を手掛けてきた天才、ジム・ケラー氏の設立した会社・カナダTenstorrentが、日本に上陸した。AIフィーバーの真っただ中ともいえる日本市場で、AI用プロセッサ・RISC-Vプロセッサに関する事業を展開していく。 Tenstorrentは2016年設立のスタートアップ。しかし、CEOのジム・ケラー氏だけでなく、CCO(最高顧客責任者)もレノボ・ジャパンやNECパーソナルコンピュータの社長を歴任してきたデビット・ベネット氏と豪華な面々だ。日本法人のテンストレント・ジャパンは1月18日に設立。代表取締役社長にはこれまでHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)業界で実績を積んできた中野守氏が就任した。 テンストレント・ジャパンの主な事業はプロセッサのデザインだ。同社ではディープラーニングなどのAI技術に特化したサー
アメリカ・リオランチョのインテル半導体製造工場(2013年7月17日)(資料写真、写真:ZUMAPRESS/アフロ) (湯之上 隆:技術経営コンサルタント、微細加工研究所所長) インテルが“謝罪”の書簡を公表 インテルのエグゼクティブ・バイスプレジデント、ミッシェル・ジョンソン・ホルタス(Michelle Johnston Holthaus)氏は2019年11月20日、PCメーカーやサーバーメーカーなどのプロセッサのカスタマーにあてた書簡「Intel Supply Update」を公表した。 インテルはPC用プロセッサで約80%、サーバー用プロセッサで約96%のシェアを独占している世界最大のプロセッサメーカーである。 サーバーとはデータをストレージするための専用のコンピュータで、アマゾン、マイクロソフト、グーグルなど、クラウドメーカーが競って建設しているデータセンタに大量に使われる。 とこ
2024年5月7日にAppleが開催したイベントでの最大の驚きのひとつが、次世代AppleシリコンであるM4の発表でした。発表から1年足らずでM3シリーズの次の世代のAppleシリコンが登場することになった理由を、Apple関連のニュースを取り扱う9to5Macがまとめています。 M4 already? Here’s why Apple is abandoning the M3 chip so fast - 9to5Mac https://9to5mac.com/2024/05/10/m4-already-apple-abandoning-m3/ Appleは2020年11月に最初のAppleシリコンであるM1を発表。その約1年後となる2021年10月にM1シリーズの上位モデルとなるM1 ProとM1 Max、さらに2022年3月になって最上位モデルとなるM1 Ultraを発表しました。2
ジェームズ・オールワースのブログより。 「ほら、クレイトン、私は忙しくて、学者の戯言を読んでいる暇はないんだが、あなたがこの理論を持っていると誰かに聞いたんだが… そして、あなたが私と私のスタッフに学んでいることを提示するために出て来られないかと思っています。Intelにどのように適用されるかを教えて下さい。」 クレイ・クリステンセンが、Intelのアンディ・グローブがどのようにして破壊の理論に改宗するようになったのかについて話をしたいと思っていたことは有名です。クリステンセンは、市場のローエンドから始まった鉄鋼ミニミルがどのように足掛かりを得て、それを使用して対処可能な市場を拡大し、高級市場に移行し続け、最終的にはUSスチールのような巨大な既存企業を破壊したかについての研究をグローブと共有しました。 グローブはすぐにそれを完全に理解しました。 1999年にフォーブス誌の表紙を飾ったグロー
MicrosoftはAIアシスタント「Copilot」をWindows向けに提供していますが、記事作成時点ではCopilotによる処理はクラウド上で実行されています。新たに、Intelの幹部が「将来的にAI PCには40TOPS以上の処理性能を備えたNPUが搭載され、Copilotがローカルで実行可能になる」と発言しています。 Intel confirms Microsoft's Copilot AI will soon run locally on PCs, next-gen AI PCs require 40 TOPS of NPU performance | Tom's Hardware https://www.tomshardware.com/pc-components/cpus/intel-confirms-microsoft-copilot-will-soon-run-loca
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