コロナ禍で岐路に立つアニメーション(下) 人の心を潤す力を信じて 未来を左右するデジタル化の行方 叶精二 映像研究家、亜細亜大学・大正大学・女子美術大学・東京造形大学・東京工学院講師 新型コロナウイルスの感染拡大により、日本のアニメーションは制作の中断を余儀なくされ、放送・配信・公開が延期となるケースが相次いだ。非常事態宣言が解除されて以降、放送再開が決定したテレビシリーズも出始めてはいるが、一方で再延期や新たに放送中止となるケースも増えている。こうした混乱の影響が深刻化するのは、むしろこれからであろう。 先の見えない状況下、アニメーション制作者たちは何を思うのか。前稿に続いて、筆者が制作現場で活躍する各職種のスタッフの方々に実施した「緊急アンケート」をもとに、コロナ禍がアニメーション業界にどのような影響を及ぼすのかを考えてみたい。 なお、回答を寄せてくださったのは、スタジオ勤務、フリーラ