並び順

ブックマーク数

期間指定

  • から
  • まで

1 - 40 件 / 640件

新着順 人気順

労働法の検索結果1 - 40 件 / 640件

タグ検索の該当結果が少ないため、タイトル検索結果を表示しています。

労働法に関するエントリは640件あります。 労働社会経済 などが関連タグです。 人気エントリには 『自治体は雇用契約を結べないけれど、偽装請負だと雇用になってしまう件について - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)』などがあります。
  • 自治体は雇用契約を結べないけれど、偽装請負だと雇用になってしまう件について - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    こういう増田が話題になっていて、 https://anond.hatelabo.jp/20211014160920(埼玉県ワクチン接種センターで働いていたのに労働者ではないと言われた話) 謝金扱いだから労働契約がないとのことだったが、時間や勤務場所が拘束されていること・この仕事をしろと指示されていることなどから、「使用従属関係」が発生するのではないか。 こういう応答がされているのですが、 https://anond.hatelabo.jp/20211015101356 自治体が人を雇う場合、一般的な雇用契約をすることができない。少し前までは曖昧にされてたが、総務省が古い解釈を今更示したせいで、一時的であれ短時間であれ、明確に公務員として任用せねばならなくなった。令和2年度4月から施行された会計年度任用職員てやつだ。 いや、それは教科書レベルの回答であって、も少しディープな話があるんだな。

      自治体は雇用契約を結べないけれど、偽装請負だと雇用になってしまう件について - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    • 「自分のデスクで昼食」が合法に、コロナ対策で労働法緩和 フランス

      新型コロナウイルス対策の一環で、オフィスで働くフランス人は自分のデスクで合法的に昼食を取ることができるようになった/Shutterstock パリ(CNN Business) フランスで新型コロナウイルス対策の一環として、オフィスで働く従業員の多くが、法律に触れることなく自分のデスクで昼食を取ることができるようになった。 14日の政令によると、職場のデスクで昼食を取ることを禁じた法律が、一時的に緩和された。 フランスでは長年にわたり、昼休みは神聖な時間とみなされてきた。食文化の大切さを反映する措置として、労働法では雇用主に対し、従業員が職場で食事することを認めてはならないと定めている。 新型コロナが流行する以前は、近くのビストロで同僚とコースの食事を楽しむのが一般的だった。フランスのメディアは、自分のデスクでサンドイッチを食べる不幸な従業員のイメージを放映していた。 デスクランチ禁止規定の

        「自分のデスクで昼食」が合法に、コロナ対策で労働法緩和 フランス
      • 森元首相発言の雇用システム論的理解 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

        もう世間は「女性蔑視発言」で炎上しているわけですが、おそらく本人の主観的意図はそのようなものではなく、組織における意思決定機関と公式的には位置づけられている「会議」なるものにおける女性陣の行動様式に接してのものすごく率直な感想を述べただけだったのであろうと思われます。 これはもう昔から言い古されていることではありますが、日本的な組織においては、公式の組織規則でフォーマルな意思決定のためのものと位置づけらている「会議」っていうのは、実はそこで一から率直な意見の交換なんぞをする場所ではなく、実質的な意見のすり合わせというのはもっとインフォーマルな場で、多くの場合、5時以降の飲食を伴う場において行われ、そこでおおむねの合意が成り立ったうえで、最終的な確認のために昼間にフォーマルな会議を開くというパターンが多い、あるいは少なくとも多かった、わけです。「平場(ひらば)」なんていう言葉も、この日本的慣

          森元首相発言の雇用システム論的理解 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
        • セレブバイトと派遣法 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

          なにやら主婦の通訳がセレブバイトだったとかいう話が炎上しているようですが、実のところ、1985年に労働者派遣法ができた時に、相当程度虚構でありながら表面的に「専門業務」のポジティブリストだと言ってごまかしていた時の素材の一つが、この通訳とか秘書といったいかにも女性職っぽい専門職であったのですね。そして、表面のロジックでは専門職だから派遣でいいのだという議論の裏に、暗黙の裡に家計補助的な女性の仕事だから派遣でいいのだという隠れたロジックが潜んでいて、同じ年に男女均等法ができて女性の活躍という雰囲気がごくごくわずかながらちらりと顔を出しながら社会の大勢はなおほぼ完全に女性の役割はアシスタント役という風潮がどっぷりあるという時代の感覚の中で、何となくみんなを納得させていたわけです。 もちろん、当時も派遣の大部分は一般事務の普通のOLだったのであって、それをファイリングという職業分類表にもない専門

            セレブバイトと派遣法 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
          • グーグルとアマゾン、欧州で人員削減進まず-厳しい労働法の壁

            フランスでは、グーグルの親会社であるアルファベットが希望退職を通じた人員削減を交渉中だ。同社は十分な退職金パッケージを支給し、退職を促したいと考えていると、事情に詳しい複数の関係者が非公開情報であることを理由に匿名を条件に明らかにした。アマゾンは一部の上級管理職に最大1年分の給与を提示して退職を促そうとしたほか、退職する従業員にはアマゾン株の権利を確定し、ボーナスとして支給できるよう「ガーデニング休暇」(転職前の休暇)を認めたと、事情に詳しい関係者の1人が語った。 欧州連合(EU)内でも特に労働法による縛りが厳しいフランスとドイツの両国で、グーグルは従業員の代表で構成される労使協議会と交渉中だ。事情に詳しい関係者が明らかにした。企業はレイオフ前にこうした協議会との交渉が法律で義務付けられており、交渉は情報収集や話し合い、救済の可能性を含めて長期間にわたるプロセスになることもある。 グーグル

              グーグルとアマゾン、欧州で人員削減進まず-厳しい労働法の壁
            • いや、それが「賃上げ」ってものなんだが・・・ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

              プロフィールによると、東大経済学部を首席卒業し、大蔵省に入省して、今は慶應義塾大学の先生をしているという方が、東洋経済オンラインに「日本人の「賃上げ」という考え方自体が大間違いだ」という文章を書いているのですが、初めの数パラグラフを読んだところで頭を抱えてしまいました。いや、その主張に賛成とか反対とかいうレベルの話ではなく、その言っていることが論理的に全く理解できないのです。 https://toyokeizai.net/list/author/%E5%B0%8F%E5%B9%A1_%E7%B8%BE https://toyokeizai.net/articles/-/609671(日本人の「賃上げ」という考え方自体が大間違いだ 給料を決めるのは、政府でも企業でもない) ・・・しかし、実は、彼らもかんべえ氏も180度間違っている。なぜなら「賃上げ」という考え方そのものが間違っているからだ。

                いや、それが「賃上げ」ってものなんだが・・・ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
              • バラモン左翼と商売右翼への70年 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                トマ・ピケティの「バラモン左翼」は、私が紹介したころはあまり人口に膾炙していませんでしたが、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2018/04/post-83eb.html(バラモン左翼@トマ・ピケティ) 21世紀の資本で日本でも売れっ子になったトマ・ピケティのひと月ほど前の論文のタイトルが「Brahmin Left vs Merchant Right」。「バラモン左翼対商人右翼」ということですが、この「バラモン左翼」というセリフがとても気に入りました。・・・ その後日本でもやたらにバズるようになり、その手の本も結構並んでいます。この言葉、対句になる「商売右翼」とセットなんですが、こちらはあんまりバズってないようです。 そのピケティが、今月3人の共著という形で、「Brahmin Left versus Merchant Right:Chan

                  バラモン左翼と商売右翼への70年 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                • ジョブ型と賃上げの関係 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                  ますます訳の分かっていない人があれこれ分からないことを分かったように言うもんだから、ますます訳が分からなくなるというスパイラルに入っているようですな。 ごくごく単純化して言えば、ジョブ型社会というのは、賃上げしないと賃金が上がらない社会だ。 一見同義反復のように見えるし、ジョブ型社会の人々にとっては実際同義反復でしかないのだが、人に値札が付いているんじゃなくて座る椅子に値札が付いている社会だから、同じ椅子に座っている限り賃金は上がらない。 どこかの国の親切な人事部みたいに勝手に昇進させてくれたりしないので、個人レベルで賃金を上げたければ、社内社外の欠員募集に応募して、今よりもっと高い値札の付いた椅子に座るしかない。でも、これは「賃上げ」ではない。 ジョブ型社会の賃上げとは、ほっとくと永遠に上がらない賃金を上げるために、働くみんなが団結して、団体交渉して、時には争議に訴えて、椅子に張り付けら

                    ジョブ型と賃上げの関係 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                  • ナチス「逆張り」論の陥穽(再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                    最近、田野さんの本が話題になっているということなので、この点はきちんと明確にしておかなければならないと思い、昨年のエントリをそのまま再掲することにしました。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2022/05/post-ed416b.html 昨日の朝日新聞の15面に、「逆張りの引力」という耕論で3人が登場し、そのうち田野大輔さんが「ナチスは良いこともした」という逆張り論を批判しています。 https://www.asahi.com/articles/ASQ5S4HFPQ5SUPQJ001.html 私が専門とするナチズムの領域には、「ナチスは良いこともした」という逆張りがかねてより存在します。絶対悪とされるナチスを、なぜそんな風に言うのか。私はそこに、ナチスへの関心とは別の、いくつかの欲求があると感じています。 ナチスを肯定的に評価する言動

                      ナチス「逆張り」論の陥穽(再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                    • 税金は取られ損の意識はどこから 専門家が指摘する企業頼みの構図@朝日新聞デジタル - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                      本日の朝日新聞デジタルに、浜田陽太郎記者による私のインタビュー記事が載っています。 https://www.asahi.com/articles/ASR4W72GWR4VUTFL009.html 子育て支援のお金をどう集めるのか。岸田政権が訴える「異次元の少子化対策」の成否は財源確保にかかっています。天からお金が降ってくるわけではないので、何らかの形で国民が払わなければならないはず。でも、負担増への拒否感は根強くあります。厚生労働省出身で、労働政策研究・研修機構(JILPT)の濱口桂一郎・労働政策研究所長は、強い拒否感は、日本における雇用のあり方と密接に関係しているといいます。話を聞きました。 ――岸田政権の訴える少子化対策の財源確保策についてどう見ますか。 「その質問に関係して最近のエピソードで興味深かったのは、『五公五民』という言葉がネットで急激に盛り上がったことですね」 ――国民所得

                        税金は取られ損の意識はどこから 専門家が指摘する企業頼みの構図@朝日新聞デジタル - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                      • 志望動機を聞くのはメンバーシップ型だから - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                        志望動機ウザすぎだろ お前が募集してたから応募したんだよ 昨日、都内某所で喋っていたことそのものなので思わずぷっと吹き出しました。 「この仕事できる人いますか?」というのが募集であり、「はい、わたしこの仕事できます」というのが応募であり、「じゃあ、この仕事やって下さい」というのが採用であり、「では、この仕事やります」というのが就職である。 というのが、日本以外のジョブ型社会の常識中の常識なので、できると言ってるけれど本当にこの仕事ができるのかどうかという点はちゃんと確認しようとするが、志望動機なんていうジョブともスキルとも関係のないどうでもいいことには関心がないのは当たり前。 逆に、日本のメンバーシップ型社会では、「我が社の一員になる気がありますか」というのが募集であり、「はい、御社の一員になりたいです」というのが応募であり、「じゃあ、我が社の一員として粉骨砕身して下さい」というのが採用で

                          志望動機を聞くのはメンバーシップ型だから - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                        • カール・マルクス『一八世紀の秘密外交史』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                          カール・マルクス『一八世紀の秘密外交史 ロシア専制の起源』(白水社)をお送りいただきました。 https://www.hakusuisha.co.jp/book/b621504.html と、書くと、えっ?と思われる方も多いかも知れません。 いや、正真正銘の、あのひげのおじさんのマルクスの本です。ただし、浩瀚なマルクス・エンゲルス全集には収録されていない稀覯論文です。 なぜ収録されていないか?それは、レーニンや、とりわけスターリンの逆鱗に触れるような中身だからです。 タタールの軛がもたらしたものは? なぜロシアは膨張したのか? クリミア戦争下構想され、数奇な運命を辿ったマルクスによるロシア通史。 「ロシアが欲しいのは水である」 資本主義の理論的解明に生涯を捧げたマルクス。彼はこの『資本論』に結実する探究の傍ら、一八五〇年代、資本の文明化作用を阻むアジア的社会の研究から、東洋的専制を発見する

                            カール・マルクス『一八世紀の秘密外交史』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                          • ナチス「逆張り」論の陥穽 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                            昨日の朝日新聞の15面に、「逆張りの引力」という耕論で3人が登場し、そのうち田野大輔さんが「ナチスは良いこともした」という逆張り論を批判しています。 https://www.asahi.com/articles/ASQ5S4HFPQ5SUPQJ001.html 私が専門とするナチズムの領域には、「ナチスは良いこともした」という逆張りがかねてより存在します。絶対悪とされるナチスを、なぜそんな風に言うのか。私はそこに、ナチスへの関心とは別の、いくつかの欲求があると感じています。 ナチスを肯定的に評価する言動の多くは、「アウトバーンの建設で失業を解消した」といった経済政策を中心にしたもので、書籍も出版されています。研究者の世界ではすでに否定されている見方で、著者は歴史やナチズムの専門家ではありません。かつては一部の「トンデモ本」に限られていましたが、今はSNSで広く可視化されるようになっています

                              ナチス「逆張り」論の陥穽 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                            • アンチが騒ぐ前にリベラル派が騒いで潰した人権擁護法案 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                              朝日のこの記事に、 https://www.asahi.com/articles/DA3S15344730.html(あらゆる差別禁止、法律化求める動き 「包括法」欧州各国で制定進む) おきさやかさんがこうつぶやいているんですが、 https://twitter.com/okisayaka/status/1544266020172341248 欧州だけでなく韓国も導入してたような。日本は2000年代にアンチが騒いで頓挫した 歴史的事実を正確に言うと、右派のアンチ人権派が騒ぐより前に、本来なら人権擁護を主張すべきリベラル派が報道の自由を侵すと騒いで潰したんですよ。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-0347.html(人種差別撤廃条約と雇用労働関係) ・・・・実は、2002年に当時の小泉内閣から国会に提出された人権擁

                                アンチが騒ぐ前にリベラル派が騒いで潰した人権擁護法案 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                              • 違法や不当を糺すのは業所管官庁だけではない、というよりむしろそうじゃない - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                某東京新聞の記者さんが、林芳正官房長官に、「政府に芸能や音楽業界をしっかり監督し、指揮するような監督官庁がないことでセクハラが横行しているとの指摘もある」との議論を提起したそうですが、 東京・望月記者、林長官に持論展開「芸能を監督する官庁がないからセクハラ横行」 松本人志さん報道も言及 なんだか、業所管官庁といえば親も同然、所管業界といえば子も同然、箸の上げ下ろしからすべて業所管官庁様のご指導の宜しきを得なければ何事もまともに動かないかの如き、昭和感覚満載の発言でありますな。 業所管官庁というのは、許可制とか届出制とかといった形で事業自体を所管しているに過ぎず、所管業界の企業が何か違法なことをしたり不当なことをしたりした場合に、それらをすべて業所管官庁が面倒見るというわけではありません。 当たり前ですが、建設会社で労災事故が発生したら国土交通省が面倒見るのではなく、厚生労働省の労災担当部局

                                  違法や不当を糺すのは業所管官庁だけではない、というよりむしろそうじゃない - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                • リクナビ事件を徹底討論「国民が幸福かどうかという視点を」 個人情報保護法や経済法、労働法などの問題指摘 - 弁護士ドットコムニュース

                                  弁護士ドットコム インターネット リクナビ事件を徹底討論「国民が幸福かどうかという視点を」 個人情報保護法や経済法、労働法などの問題指摘

                                    リクナビ事件を徹底討論「国民が幸福かどうかという視点を」 個人情報保護法や経済法、労働法などの問題指摘 - 弁護士ドットコムニュース
                                  • ジョブ型社会の男女賃金格差、日本の男女賃金格差 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                    ジョブ型社会とは同一ジョブ同一ペイであり、裏返して言うと異なるジョブ異なるペイである。この一番肝心要が分かっていない人が多いが、ジョブ型社会とはジョブがもっとも正当な格差をつける理由となる社会である。 それゆえ、同じジョブで男女平等であったとしても、ジョブの性別分布によって社会全体としては男女不平等となる。よりアグレッシブで闘争的な(いわゆる「マッチョ」な)高給ジョブは男性が多く、より対人関係配慮的でケア志向的な(いわゆる「フェミニン」な)低給ジョブは女性が多いからである。それを問題だとする労働フェミニストと雖も、ジョブ型社会の根本原則(異なるジョブ異なるペイ)を否定するわけではなく、高給ジョブに女性をもっと多くしろというか(ポジティブアクション)、女性の多いケア労働などの低給ジョブの職務評価をもっと高くしろ(正確な意味での同一価値労働同一賃金)ということになる。 同一ジョブでも成果によっ

                                      ジョブ型社会の男女賃金格差、日本の男女賃金格差 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                    • ポンコツジョブとポンコツ従業員 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                      アメリカ社会の凄い所は、基本的にクズでポンコツでヤル気も能力もない従業員が作業をしても、全体では生産性が高くなるように、一部のとてつもなく優秀な人たちが良い仕組みを作り続けてることだと思うな。マネジメントってそういう事だよね。バカとハサミは使いよう。 正確に言えば、ポンコツでも務まる下級ジョブにはそれにふさわしい人を選んではめ込み、その上のまあまあな人でないと務まらないけどまあまあな人でも務まる中の下のジョブにはそういう人を選んではめ込み、その上のそれなりの人でないと務まらないけどそれなりの人なら務まる中の中のジョブにはそういう人を選んではめ込み、その上の相当な人でないと務まらないけど相当な人なら務まる中の上のジョブにはそういう人を選んではめ込み、その上のとても優れた人でないと務まらないような上級ジョブにはそういう人を選んではめ込む、というのが、実際にそういう風に理想的になっているかどうか

                                        ポンコツジョブとポンコツ従業員 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                      • 医療界もメンバーシップ型へ?? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                        日経新聞にこんな記事が出てるんですが、 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA2549K0V20C22A5000000/(薬剤師が看護師の仕事も 医療「職務シェア」の改革案) 政府の規制改革推進会議の医療・介護分野の答申案が判明した。医療従事者の仕事は法律などに基づいて定められているが、職種を超えて分担する「タスクシェア」を検討すると明記した。介護施設の人員配置基準を緩和する方針も盛り込んだ。改革案は約70項目に及ぶ。改革には抵抗も予想され実現は不透明な部分もあるが、新型コロナウイルスの感染拡大で問題となった医療の効率化は待ったなしだ。・・・ 日本はメンバーシップ型だと言いながら、その一番大きな例外は医療の世界です。なんといっても、すべての職種が入口から出口まできっちりジョブ・デマケされている、いやいや入口のずっと前から、医学部で勉強しないと医師には

                                          医療界もメンバーシップ型へ?? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                        • 誤解だらけの「ジョブ型」論 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                          本日、都内某所で標記の講演。使ったパワポ資料の一部を公開。...

                                            誤解だらけの「ジョブ型」論 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                          • 性交契約の違法性について - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                            余りきちんと追いかけていなかったのですが、例の成人年齢引下げとアダルトビデオの問題が新法制定という話になり、こういう問題が提起されるに至っていたようです。 https://www.asahi.com/articles/ASQ5C00K8Q5BUTFL00L.html(AV対策新法に「待った」 性行為の撮影、合法化しないで) アダルトビデオ(AV)撮影による被害を防ぐため、与党がまとめた新しい法律の骨子案に対し、「性行為の撮影を合法化してしまう」と懸念の声が上がっています。・・・・ ――新法にはどんな懸念があるのでしょうか。教えてください。 岡さん まず、与野党が協議している法案の骨子案にAVの定義が書いてあります。「性行為などを撮影した映像」という趣旨の文言です。性交など性行為の撮影を肯定することが前提となっており、この法律自体がそうした性行為を伴う契約が許されると認めてしまうことになりま

                                              性交契約の違法性について - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                            • 牛窪恵『恋愛結婚の終焉』@労働新聞書評 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                              月イチで連載している『労働新聞』の書評、今回は牛窪恵さんの『恋愛結婚の終焉』(光文社新書)です。 【書方箋 この本、効キマス】第44回 『恋愛結婚の終焉』牛窪 恵 著/濱口 桂一郎 岸田文雄首相が「異次元の少子化対策」を打ち出しても、人口減少の流れは一向に止まらない。結婚した夫婦の子育て支援に精力を注入しても、そもそも若者が結婚したがらない状況をどうしたら良いのか。この袋小路に「恋愛と結婚を切り離せ!」という衝撃的なメッセージを叩き込むのが本書だ。 でも考えてみたら、なぜこのメッセージがショッキングなのだろう。20世紀半ばまでの日本では、恋愛結婚は少数派で、大部分はお見合いで結婚に至っていたはずなのに。 そこで著者が元凶として指摘するのが、近代日本に欧米から導入され、戦後開花したロマンティック・ラブ・イデオロギーだ。結婚には恋愛が前提条件として必要だという、恋愛と結婚と出産の聖なる三位一体

                                                牛窪恵『恋愛結婚の終焉』@労働新聞書評 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                              • ダークサイドに落ちた生存競争の落伍者 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                隠岐さや香氏と東浩紀氏の間の半ば感情的な一連のやりとりに関わる気は毛頭ありませんが、隠岐氏の恐らく無意識に漏らした片言隻句がどういう人々の心にぐさぐさと刺さったのだろうかということを考えると、第一線で活躍中の東氏なんかよりも百万倍、非正規労働でその日を支えながら暮らしているテニュアをとれないまま中高年化した人文系知識人の人々にであろうし、これは位相をすこしずらすと(もう15年も前のことになりますが)赤木智弘氏が当時の『論座』で「丸山眞男をひっぱたきたい」と叫んだことにつながり、さらには戦前の帝国議会で斉藤隆夫がいわゆる粛軍演説の中で、当時の右翼的革新運動を「生存競争の落伍者、政界の失意者ないし一知半解の学者」と罵っていたことにまでつながっていきますね。 松尾匡さんの言うレフト2.0、格差や貧困を糾弾するレフト1.0とは対照的に、もっぱら政治的に正しいアイデンティティポリティクスやダイバーシ

                                                  ダークサイドに落ちた生存競争の落伍者 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                • 「息子の高校が労働法について教えてくれてました」超実践的なテストに賞賛の声

                                                  りんりんちゃま♡お気持ち痩せた @rinrinshalala 数センチ単位のスカートの丈について生産性のない、くっだらん議論するのは勉強やこういった必要な教育をコンプリートした後の話だと改めて思う!親御さん、素敵な学校に入れさせたんだなというきもち❤️ twitter.com/itamitakashi/s… 2020-11-23 10:32:40 しゃみ @ 政治は大人の部活動 @ksmksmtnnmgm @itamitakashi 良い高校ですね! うちの息子も同じく高校で労働者の権利を教わり、色々教えてくれました。 以前勤めていた職場で有休がなかった事について、取得する権利があった事、事業主は尋ねられたら説明する義務があった事など。 労働者の権利を知らずに過ごしている人は多いと思います。 知らなきゃ損損! 2020-11-23 09:16:22

                                                    「息子の高校が労働法について教えてくれてました」超実践的なテストに賞賛の声
                                                  • 時給400円、残業200時間超、賃金未払い…「労働法違反のデパート」と化した外国人技能実習制度の“悪夢のような実態” | 文春オンライン

                                                    携帯電話が鳴りやまない。通話が終わったかと思うと、10分も経たずに着信音が響く。そのたびに甄凱さん(ケンカイ、63)は「ごめん」と軽く詫びてから私との話を中断させる。電話の相手は各地の労働組合や外国人支援団体、弁護士、記者、会社経営者、そして外国人技能実習生たちだ。 時に“利権”を守るのに必死なヤクザから、恫喝口調の電話が入ることもある。甄凱さんは日本語と早口の北京語を使い分け、それぞれの相談や訴え、脅しにも耳を傾ける。 変わらないなあと思う。20年前に知り合った時から、甄凱さんはずっとこんな感じだ。追われているのか、追っているのか。顔の見えない相手に頭を下げたり、怒鳴ってみたり。とにかく忙しい。 「変わらないのは実習制度も同じですよ」と甄凱さん。 「あらゆる人権無視が横行している。実習制度の本質的な部分は、ずっと変わっていないですよ」 そう話しているうちに、また電話がかかってくるのだ。

                                                      時給400円、残業200時間超、賃金未払い…「労働法違反のデパート」と化した外国人技能実習制度の“悪夢のような実態” | 文春オンライン
                                                    • 世界の中で日本だけ賃金も物価も上がらない理由ー日本経済を陥れた「労使協調路線」という呪縛@黒崎亜弓 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                      東洋経済オンラインに、黒崎亜弓さんが「世界の中で日本だけ賃金も物価も上がらない理由ー日本経済を陥れた「労使協調路線」という呪縛」という記事を書かれています。わたくしへのインタビュー記事です。 https://toyokeizai.net/articles/-/616244 ・・・では日本だけがなぜ、賃金も物価も上がらない状態が続いてきたのだろうか。 「それはオイルショックの時の成功体験が呪縛となっているからです」 こう見立てるのは、労働政策研究・研修機構労働政策研究所長の濱口桂一郎さんだ。最近取り沙汰される「ジョブ型雇用」という言葉の“生みの親”でありながら、ちまたのジョブ型推進論の誤解を解くのに忙しい。濱口さんは日本の雇用システムを「メンバーシップ型」と名付け、他国の「ジョブ型」との違いを整理している。 オイルショックといえば1970年代の出来事。もはや歴史の領域だが、今とどうつながるの

                                                        世界の中で日本だけ賃金も物価も上がらない理由ー日本経済を陥れた「労使協調路線」という呪縛@黒崎亜弓 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                      • サヨクとウヨクのウクライナジレンマ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                        我が国が東洋平和のためにこんなに一生懸命してやってるのに、鬼畜米英なんかとつるんで敵対しやがってふざけるな、暴支膺懲だ! という実にいい実例があるにもかかわらず、誰もウクライナ戦争にそれを持ち出そうとしないのは何故か? 中国側の理由は簡単で、習近平がそれを許さないから。内心、プーチンの理屈は大日本帝国と同じやないかと思っている中国人は少なくないと思うが、習近平の世界戦略に反するので、そんなことを匂わせることも許されない。それはよく分かる。 では何故言論が自由な日本でそういう議論がほとんど出てこないのか、といえば、サヨクな人々にとってもウヨクな人々にとっても、それが都合が悪いからだろう。 アメリカ帝国主義がこの世の全ての悪の根源であり、それに抵抗する勢力は何をやらかそうが正義の側に位置するという信念を、かつての平和勢力であった共産圏がほぼ崩壊した後も心の奥底に守り続けてきたサヨクな人々にとっ

                                                          サヨクとウヨクのウクライナジレンマ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                        • 桃色争議 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                          朝の連続テレビ小説「ブギウギ」は、いよいよ桃色争議が佳境に入っていくようですが、そういえば2年前に紹介した『日本人の働き方100年 定点観測者としての通信社』に、この桃色争議の写真があったのではないかと思い出しました。 テレビでは「梅丸少女歌劇団」となっていますが、もちろんこれは現実に存在した松竹少女歌劇団のことです。この少女たちが、1933年(昭和8年)に起こしたのが、有名な桃色争議です。 『日本人の働き方100年 定点観測者としての通信社』に載っているこの写真は、東京の水ノ江滝子を中心とする争議団で、大阪の三笠静子(テレビでは福来スズ子)らが参加したものではありませんが、でも当時の争議の雰囲気が良く伝わってきます。 多くの人は勘違いをしていますが、戦時体制下に近いこの時代でも、今日に比べると遙かに多くの労働争議が起こっていたのです。 この1933年には、全国で1897件の争議が起こり、

                                                            桃色争議 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                          • 竹中平蔵と習近平の「共鳴」@梶谷懐 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                            中国経済の梶谷懐さんが、現代ビジネスに「竹中平蔵氏と中国・習近平政権、提唱する「経済政策」がこんなに似てきている」というエッセイを寄稿しています。これが大変面白い。 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/76094 あの竹中平蔵氏が、中国で大いに人気を集めているらしい。中国の人々はいったい竹中氏の何に惹かれ、彼から何を得ようとしているのか。神戸大学・梶谷懐教授による全3回のレポート。最終回となる今回は、竹中氏が提唱する経済政策と、習近平政権が目指す経済体制(「シーノミクス」と呼ばれる)に見られる類似、そして、日中で共振する「新自由主義」の動きについて解説する。 まあ、今の中国社会を、共産党一党独裁による徹底した新自由主義と考えるのは、割とポピュラーな見方だとは思いますが、そこにここ二十数年にわたって陰に陽に日本の政策決定に関わり続けてきた竹中平蔵という補

                                                              竹中平蔵と習近平の「共鳴」@梶谷懐 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                            • 時給400円、残業200時間超、賃金未払い…「労働法違反のデパート」と化した外国人技能実習制度の“悪夢のような実態”(文春オンライン) - Yahoo!ニュース

                                                              2007年以降だけで17人も死亡…外国人の病死・餓死・自殺が多発する「日本の入管」で何が起きているのか《公的機関の闇》 から続く 【写真】この記事の写真を見る(2枚) 近年、日本の難民認定率は1%にも満たない。ロシアの軍事侵攻によってウクライナから避難してきた人々に対しては、入国要件を緩和しているが、ウクライナ侵攻以前の日本政府は、戦争・紛争から逃れてきた人々や外国人に対して“冷淡”だったのだ――。 ここでは、日本政府の外国人政策の闇を暴いた『 外国人差別の現場 』(朝日新聞出版)から一部を抜粋。ジャーナリストの安田浩一氏が取材した、搾取と差別に苦しむ外国人労働者たちの実態を紹介する。(全2回の2回目/ 1回目から続く ) ◆◆◆ 「労働法違反のデパート」 携帯電話が鳴りやまない。通話が終わったかと思うと、10分も経たずに着信音が響く。そのたびに甄凱さん(ケンカイ、63)は「ごめん」と軽く

                                                                時給400円、残業200時間超、賃金未払い…「労働法違反のデパート」と化した外国人技能実習制度の“悪夢のような実態”(文春オンライン) - Yahoo!ニュース
                                                              • ジョブなき社会の公務員減らしの帰結 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                                これを読んで、 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/72275 (コロナでわかった、やっぱり日本は公務員を「減らしすぎ」だ) ・・・たとえば、新型コロナウィルスに関して、なくてはならない働きをしている保健所や公的医療機関。感染者の把握や感染拡大防止で後手に回ったとして批判を受けているが、もともと「平時」を基準に体制が構築されており、緊急時においては明らかに人手不足であることが今回わかった。 国の各省庁の職員も、時々刻々と状況が変化する中で、国会議員の動きに振り回されるなど、普段の激務に輪をかけた混乱状況に忙殺されている。 ・・・・いま挙げた例はあくまでごく一部にすぎないが、なぜ行政の現場はこれほど疲弊してしまっているのか。 主な理由は、ここ20年以上にわたり、国も地方自治体も、行財政改革により職員を軒並み削減してきたこと、その一方で行政が対処しなければ

                                                                  ジョブなき社会の公務員減らしの帰結 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                                • リベラルサヨクは福祉国家がお嫌い(再掲)とその前説 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                                  弁護士の堀新さんがこう呟いている(Xしてる?)んですが、 https://twitter.com/ShinHori1/status/1686574496952758272 大戦後の日本の言論や論壇の世界では長らく左派が有力だったとかいう議論があるが、左派といっても実際は社会主義派というような人は少なくて、多数の評論家やジャーナリストは「なんとなく社会福祉だけはあってほしいアナーキスト」みたいな感じの論調が多かったような気がする。 もう少しいうと、日本の言論界で割と多かったのは 「社会福祉と文化施設だけはあってほしい無政府主義者」 みたいな緩やか左派的な論者だったのではないか。 こういうのは欧米流のポリティカルコンパスの「経済右派・左派」の図にはうまく落とし込めない。 変な言い方になるが、戦後日本の左派的な言論界の多数派も、ある意味「小さな政府主義者」だったのである。 戦後日本の左派言論の「

                                                                    リベラルサヨクは福祉国家がお嫌い(再掲)とその前説 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                                  • 採用における人種差別と国籍差別 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                                    どこかの大学の特任准教授氏のつぶやきが炎上しているようですが、話が採用における差別ということなので、燃え上がる頭の整理のために、法制上の概念整理だけしておいたほうがいいでしょう。 https://twitter.com/Ohsaworks/status/1197017322185052161 そもそも中国人って時点で面接に呼びません。書類で落とします。 このつぶやきは、 https://twitter.com/taisuke_hory/status/1197016493491245056 もしある人が面接に来て、その人が中国国籍だったらどうします? に対するものであるので、このでいう「中国人」とは中国の国籍を有する者を指し、国籍のいかんを問わず民族としてのチャイニーズに属する者をさすわけではないようです。 もっとも、中国の国籍という概念自体が国際政治上は大変複雑で、中華人民共和国の国籍を有

                                                                      採用における人種差別と国籍差別 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                                    • 流動化を否定するあまり交渉力を失った労働組合 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                                      昨日紹介した『POSSE』51号ですが、他にも引用したくなる名台詞がけっこう点在しています。 鼎談の次に載っている今野さんと中村天江さんの対談「経団連のジョブ型推進と労働組合の交渉戦略――雇用の流動化により労働条件の交渉力は高まる⁉」の、「流動化を否定するあまり交渉力を失った労働組合」という一節でのやりとりは、戦後型企業別労働組合にとって厳しい言葉が並びます。 今野 興味深いですね。もともと日本の労組は解雇なども絶対に反対してきましたが、世界のスタンダードだと、絶対反対ではなくて、どのようなルールで解雇するかが焦点になります。日本は降格も絶対に反対です。条件交渉がジョブ的なものに接近していけば、恐らく労使交渉も成立するのでしょうが、歴史的には絶対反対した結果、すべて経営が決めるようになっています。 中村 私自身は、雇用の流動化に消極的なことは、労働組合にとっても望ましくないと考えています。

                                                                        流動化を否定するあまり交渉力を失った労働組合 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                                      • 児童手当は何のために作られたか、誰も記憶していない - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                                        最近、政治方面で児童手当をめぐって騒がしいようですが、どうも出てくる登場人物の誰も、児童手当というものがどういう趣旨で作られたのかという歴史的経緯をさっぱりと忘れ去っているようなので、やや迂遠ではありますが、旧稿の関連部分をお蔵出ししておきたいと思います。 ただ、その前に、十数年前に当時の民主党政権が子ども手当を打ち出したときにも、肝心の彼ら自身がその意義を的確には理解していなかったことについて、当時『世界』の座談会で述べた一節を引用しておきます。 座談会 民主党政権の社会保障政策をどう見るか(宮本太郎・白波瀬佐和子・濱口桂一郎)(『世界』2010年8月号) 濱口 私は昨年、政権交代のときに書いた文章の中で、子ども手当を非常に高く評価したんです。ただ、高く評価した理由は労働政策の観点からで、子ども対策という観点からではない。 どういう趣旨か。いままでの日本の雇用システムでは、成人男子の正社

                                                                          児童手当は何のために作られたか、誰も記憶していない - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                                        • 新書の読者はおじさんなんだから、男女平等の話なんて読まされたくないですよ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                                          ハフポストというネットメディアで、高崎順子さんという方が西村博之さんという方にインタビューしている「ひろゆきさん、どうして「今の日本では“フェミニズム”って言葉を使わないほうがいい」のですか?」という記事があって、なんとはなしにぼんやりと読んでいたのですが、 https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5e3cb7f5c5b6b70886fd0627 その中で、高崎さんがこう言うことを言っていたので、思わず「へえ」とつぶやいてしまいました。 髙崎:思い出したんですが、2016年に少子化関係の新書(『フランスはどう少子化を克服したか』)を出版した後、新書編集部に男女平等の企画を提案したことがあったんですよね。 でもけんもほろろで、「新書の読者はおじさんなんだから、男女平等の話なんて読まされたくないですよ」と。なるほど〜!と。 その前の年に文春新書

                                                                            新書の読者はおじさんなんだから、男女平等の話なんて読まされたくないですよ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                                          • 小熊英二『日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                                            小熊英二さんより『日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学』(講談社現代新書)をお送りいただきました。新書でありながら600ページという常識外れの分厚さにまず目を剥きましたが、中身を読み始めて、これはいったい何という本だ!と叫んでしまいました。どういうことか?というと、私の様々な議論や本と、ほぼ重なるような内容の本になっていたからです。 http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000321617 正直言って、この著者名とこのタイトルから想像される中身とは相当に異なっています。もし本書が学術出版であれば、内容を正確に伝えるタイトルをつけるとしたら、『詳説 日本型雇用システムの形成史』となるはずです。そう、私がいくつかの本で、序説であったり傍論であったりしながら割と簡略に叙述してきた事柄を、(ページ数が増えることを全く顧慮することなく)元

                                                                              小熊英二『日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                                            • 「労働争議」ではない集団的労働紛争 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                                              8月8日付の「労働争議は特別天然記念物?」のコメント欄でもAlberichさんが紹介していますが、東北自動車道上り線佐野サービスエリアの売店やレストランが運営会社従業員の出社拒否で営業を停止しているようです。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2019/08/post-e6385a.html#comments https://news.livedoor.com/article/detail/16931924/ お盆真っ最中に大騒動だ! 帰省中のマイカーで混雑する東北自動車道。その上り線にある「佐野サービスエリア(SA)」(栃木県佐野市)のレストランなどが14日、運営会社の従業員たちによる“ストライキ”で営業休止となった。現場には「社長の経営方針にはついていけません」「解雇された部長と支配人の復職と、経営陣の退陣を求めます」との貼り紙が残され

                                                                                「労働争議」ではない集団的労働紛争 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                                              • ジョブ型とメンバーシップ型のねじれた議論 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                                                みずほ銀行のシステム障害の報告書をめぐって、こういうツイートがあったのですが、 https://twitter.com/_innocent2017/status/1406076301153386498 みずほ銀行のシステム障害に関する調査報告書が話題になってますね。 その中でも「声を上げて責任問題となるリスクを取るよりも、持ち場でやれと言われていることだけをやった方が組織内の行動として合理的となる企業風土」という趣旨の原因分析が、日本企業らしいとして話題になっています。 これは、本当に日本企業独特の企業風土なのでしょうか? 確かに「減点型」の人事評価をする組織ならそのようなことがあるかもしれませんが、いわゆる欧米型、ジョブ型雇用の組織こそ「自分の持ち場の外のことは口を出さない」という風土が強くなってもおかしくないと思います。 欧米型、ジョブ型雇用の組織で「あえて声を上げる」ことが組織の中で

                                                                                  ジョブ型とメンバーシップ型のねじれた議論 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                                                • 労働組合が賃上げできないのはイデオロギーのせい? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                                                  こういうツイートがありましたが、 https://twitter.com/kikumaco/status/1605167021473206273 労働組合はイデオロギー以前にまず賃上げを目指すべき この人が頭の中で想定しているのとは多分まったく違う意味で、この言葉は言い当てている面があります。 この呟いている人が想定している「イデオロギー」ってのは、多分マルクスだのレーニンだのスターリンだの毛沢東だのといった、いわゆる世間でそう言われているところの「いでおろぎー」って奴なんでしょうけど、正直このご時世で、そういうなんたら経みたいなものを抱きしめて旗振ってる労働組合なんてのは端っこの方のごく少数派であって、まあ絶滅危惧種みたいなもんでしょう。 ところが、ideologyという言葉の元来の意味からすると、もっとまともな、あるいはより正確に言うと世間でまっとうと見られているような、ある種の思考枠

                                                                                    労働組合が賃上げできないのはイデオロギーのせい? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                                                  新着記事