新型コロナウイルスで外食産業は大きな打撃を受けたが、詳細にみると、業態によって明暗が大きく分かれた。 売り上げの落ち込みが最も激しかったのが居酒屋業態だ。焼き鳥チェーン「鳥貴族」の5月の既存店売上高は前年同月比87.9%も減少。居酒屋「和民」「鳥メロ」などを展開するワタミも、5月は92.8%減に落ち込んだ。 対照的に好調だったのが、ファストフードチェーンだ。日本マクドナルドホールディングス(HD)が運営するマクドナルドは5月が15.2%増、日本KFCHDが展開するケンタッキーフライドチキンにいたっては5月に37.6%増を記録した。 ファストフードの「勝因」とは 両者の差は、デリバリーやテイクアウトサービスなどへの力の入れ方にある。ファストフード業態は創業当時からテイクアウトを手がけており、消費者にもよく認知されていた。 外食業界に詳しいエース経済研究所の澤田遼太郎アナリストは、「テイクアウ