慈善家は、貧困や気候変動、人種差別、女性への暴力、動物虐待などありとあらゆる問題への解決にこれまで数十億ドル(数千億円)を費やしてきた。 それなのに私たちは、格差の拡大や気候科学、グローバルガバナンスなどの分野で大きな逆戻りさえ経験している。寄付により問題を解決できないのは明らかだが、何が足りないのだろう? 慈善事業が革新的な変化の主なけん引要素になれない理由は主に3つあり、これらは全て一つの根本的な問題に通じている。それは、資産の大部分が地球に害をもたらす投資に向けられていることだ。私たちが持つリソースの全てが社会変革のために活用されるようになるまでは、堂々巡りを繰り返すばかりだ。私たちに考え方の転換が必要とされる理由は次の通りだ。 1. 慈善事業は大海の一滴でしかない パトリシア・ローゼンフィールドの著書『World of Giving: Carnegie Corporation of