古代の階段状の道を発掘するために、イスラエル人考古学者らがパレスチナ人居住区で掘り進めている、地下鉄が通れそうなサイズのトンネル。(PHOTOGRAPH BY SIMON NORFOLK, NATIONAL GEOGRAPHIC) ポンテオ・ピラトは、キリスト教徒とユダヤ教徒から大いに嫌われている。理由のひとつは、紀元30年頃に行われたイエスの処刑において、彼が重大な役割を果たしたからだ。また、その冷酷な支配は、およそ40年後にユダヤ人がローマ帝国に対して蜂起したユダヤ戦争につながった。 ところが最新の調査によると、ローマ帝国各地からの旅人やユダヤ人巡礼者を数多く惹きつけたエルサレムの整備に、ピラトがかなりの時間と金銭を費やしていたという研究結果が、10月21日付けの学術誌「Tel Aviv: Journal of the Institute of Archaeology」に発表された。